うお座
名状しがたい感覚の追求
幽明の境
今週のうお座は、深山に棲む精霊たちが動き出していくよう。あるいは、「幽明定かならぬところ」がどこからか意識や人生に去来してくるような星回り。
「幽明」とは、あの世とこの世の2つの世界のことを表しており、それが「定かならぬ」ということは、あの世ともこの世とも判別のつかない境界のような場所のこと。
うお座の守護星である海王星に、親密な関係づくりや感受性の星である金星が重なっていく今週は、うお座の人たちにとっていつも以上に第六感が冴えたり、夢が妙になまなましく感じられたりと、何かと非日常的な体験をしていきやすいタイミングなのだと言えます。
いまは、スピリチュアルというと何だかうさんくさい肩書きの人たちのプロモーション演出の道具と化してしまった感もありますが、漱石だって鴎外だってかつての文豪たちはみんなそうした名状しがたい幽明を追いかけていたんです。
これは、人間が体験しうる精神の「こわさ」の限界を追求しようとしたのだとも言えますが、彼らの作品がときに説明不足と感じてしまうのは、恐らくそのせいなのではないかと思います。
今週は、理屈や無理な解釈を付けようとはせず、起きたことをただありのままに受け取っていくよう心掛けてみるといいでしょう。
野蛮が文明を圧倒する
ひとりの人間の中には、経験や教育を通して洗練され磨き上げられた文化的側面と、生まれたてのまま半ば放置されてきた野蛮な側面とが様々なレベルで絡みあいながら、なんとか共存しています。
そして当然、それぞれの側面がその都度おのずから抱く欲求や衝動を満たそうとしていきますが、そのうちのどこに焦点を当てて、自分なりに育んでいけるかで人生は上昇したり下降したり、あるいは進化したり退化したりする訳です。
そういう前提の上で、今あなたは人生の大切な岐路に立っているのだと言えるかもしれません。
そして、今は人が何を言おうが思おうが、自分なりの生き方を自らの感覚や第六感や夢を通じて、改めて再確認していく時。
そのためにも、今週はできる限り純粋で深い喜びや「こわさ」にこそ立ち返っていきたいところです。
今週のキーワード
説明しきれないものにこそ真実味は宿る