てんびん座
美的水準をあげる
まずは形から入るべし
今週のてんびん座は、本物になりきったコスプレイヤーのごとし。アウトサイダー、アンドロイド、河原者、天使、神、アニメの登場人物、いずれのキャラクターに扮するにしても、今週のあなたは自らの趣味嗜好の境界線をあらためて定義しなおしていくことになりそうです。
つまり、自分が好きでしていることに関して、それと分かる程度の外見や身なりを繕うという周囲からの必要を満たすだけで満足なのか、キャラとしての在り方を洗練していくことで、外からは見ることのできない内側に宿る魂を養うまでに至りたいのか。
いずれにせよ、平均的な水準を突き抜けた存在でありたいという思いはいつも以上に強まりやすい時なのだと言えます。
既存のままのやり方やあり方で埋もれていくか、形から完璧に仕上げていくことで、自分の好きやその基準を新たなレベルに引き上げていくか、あなたはどちらかを選ぶことになるでしょう。
好き好きと物の在り方の一致
いくら華麗に着飾ったとしても、それが本来そうであるように存在していなければ、果たして美しいと言えるだろうでしょうか?陶器鑑賞家にして装幀家、そして美の追求者であった青山二郎は著書の中で以下のように述べています。
物の「在り方」は美の鑑賞なぞといううっとりした眼に、最初の印象を許すものではありません。一眼見て惚れたといいますが、文字通りそれは好き好きというもので、それとこれとは別の問題であります。好き好きという話になると、これはこれで大分面倒な趣味の事になりますが、併しもしもこの好き好きというものが、物の「在り方」と端的に一致する様になれば、先ず骨董屋より玄人といえましょう。(青山二郎「眼の筍生活」、傍線は筆者)
「引き算の美学」とでも言えましょうか。対象が何あれ、今週はそういう物の見方を大事にされるといいでしょう。
今週のキーワード
趣味嗜好を再定義、美的水準を新たなレベルに引き上げる、引き算の美学、好き好きと物の在り方の一致、青山二郎「眼の筍生活」