ふたご座
わがままにからだを育てる
土から水へ
今週のふたご座は、弱ってしまった植物を水栽培していくよう。あるいは、しっかりと根を伸ばし、いのちを吹き返すのに必要な処置を施していくような星回り。
かつて小学校の理科や家庭科の時間に、水を張った透明なガラスの容器にヒヤシンスやクロッカスの球根などを入れて育てる水耕栽培を体験した人も多かったはずですが、最近になって多肉植物やボトルツリーなど様々な植物の水栽培が、センスのよいインテリアや日常空間の癒しのエッセンスとして改めて人気を得てきつつあるように感じます。
水だけで本当に植物が育つの?と不思議に思う人もいるかも知れませんが、光と水、そして水道水に含まれるわずかな無機質の栄養素と、空気中の二酸化炭素によって光合成することで、生きていくためのエネルギーが得られるのはもちろん、折れてしまった枝や茎も水につけておけばやがて根が出て復活しますし、鉢植えだと根腐れしてしまいやすいサボテンに関しては水栽培の方がより大きく育つという研究発表もあるのだとか。
実際に筆者の経験から言っても、水栽培の植物は、土から受けるストレスや育て方の難しさが軽減されるため、世話を忘れていたり、土で弱って葉が枯れ落ちて瀕死の状態に陥った植物であっても再生することが多いように思います。
同様の意味で、16日にふたご座から数えて「必要なメンテナンス」を意味する6番目のさそり座で満月を迎えていくあなたもまた、人生や生活に生命感を取り戻していくためにも、少しでもストレスを感じる“土”から自身を引き抜いていくべし。
現代社会はただ生きてるだけで「修行」
情報の流れがますますハイパーになっていく現代社会では、わざわざ山奥の寺に行って座禅を組むことで超越的に生きようとするまでもなく、情報の滝に打たれながら瞬間瞬間をクリアしていくことそのものが、否応なく「修行」となってしまっているように感じます。
つまり、私たちは日々普通に生活しているだけでも、どんどんエネルギーを発散させていく身体の在り方が知らず知らずのうちに求められている訳で、その1つの方法が「消費による発散」ですが、買い物や飲酒などの消費による一時的発散ばかりに頼っていると、どこまでも情報に流され、混乱していくだけで、長期的に見れば生命力は低下していきます。
以前は、超能力の獲得だとか超人的な自分を作りあげるといった方向に魅力を感じる人も多かったように思いますが、その人の身体を正しい方向に矯正するというのではなく、その人が自然にあれるよう身体に刻まれた緊張を解いていくという方向にこそ、発散的な身体技法の活路が見出されるのではないでしょうか。すなわち、無理をして自分以上にならないこと、また身体のエネルギーのおもむくままにして、できるだけその邪魔をしないということです。
今週のふたご座もまた、そうした力みのとれた素直な身体に近づけるべく、できるだけ身体のわがままを聞き届けてあげるくらいでちょうどいいでしょう。
ふたご座の今週のキーワード
身体の邪魔をしなさんな