やぎ座
創造的営みに打ち込む
「光の怒涛」を言葉にする
今週のやぎ座は、「音のなきひかりの怒涛白障子」(中村正幸)という句のごとし。あるいは、普通の出来事のなかで、魂の奥底にあるものが光り輝くのを見出していくような星回り。
まっしろな障子に冬の太陽のひかりが怒涛のように砕けているさまが、ありありと思い浮かんでくる一句です。まさに無音の怒涛。私たちの日常世界は音であふれているため、滅多なことでは宇宙の静寂や無意識のうごめきに気付くことができません。
ところが、この句のように、ふとした瞬間にそうしたものが姿を現わすことがあるのです。光の怒涛のように。
今週のあなたもまた、きわめて短い期間に、何度も打ち寄せてくる波のようなインスピレーションを感じたり、言葉にならない衝動のようなものに突き動かされていくでしょう。
もしそうしたものがやってきて驚いたとしても、大きな声を出したりジタバタして台無しにしないことです。決してそれは恐いものではないのですから。
俳句と弓道
例えば、いい俳句を作るというのは、行き当たりばったりや、衝動まかせの思いつきだけでうまくいくものではありません。
必ず十分な準備やトレーニング、平常心がそろい、日頃から魂の奥底にある光を捉える目を養っていくので初めて、いい俳句はできるのです。
何よりも良い俳句を作ったあと、自分の身体や心が崩れないよう「残身(心)」を意識し、心掛けることを忘れずに。
今週のキーワード
斬新さの実感