やぎ座
悲しみと華やぎの表裏一体
もっと悲しくなろうよ
今週のやぎ座は、「年々にわが悲しみは深くしていよいよ華やぐ命なりけり」(岡本かの子)という歌のごとし。あるいは、以前よりずっと、理想に対して厳しくなっている自分に気付いていくような星回り。
年をとるほどに深まる悲しみというものは、確かにある。それはしいて言えば、生きること自体がひどく悲しいことなのだという実感であり、その思いがあるからこそ命はいよいよ華やいでいくのだ、と。
いまの日本社会では「悲しい」ことを避けようとする風潮がありますが、人が何かを悲しいと感じることは、果たされなかった他の誰かの気持ちを汲むということで、必ずしも悪いことではないのです。
むしろ今週のやぎ座のテーマは、もっと積極的に悲しくなろうよ、というところにあって、そうであればこそ本領を発揮していくのがやぎ座なのだということを、今週はよくよく思い出していくことになるでしょう。
悲しくなければ出来ない仕事
考えてみれば、親になるということもまた、子供の気持ちを汲んでいかねばならない仕事であり、それは誰かと連れ添うということにも通ずるものがあるのではないでしょうか。
たとえば日本を代表する仏師・松本明慶氏は17歳の時に弟を亡くされたことをきっかけに、仏師の世界に足を踏み入れたのだそうです。
あなたの祈りはどこから始まり、どこへ向かっているのでしょうか? 今週は、一度あなた自身の原点に立ち返ってみるといいでしょう。
今週のキーワード
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