やぎ座
友愛と沈黙の重み
真の友人と追従者を見分ける
今週のやぎ座は、心を深く交し合えるような友人を求めていきたくなるような星回り。
少し、守りを固めたくなったり、疑心暗鬼な心持ちに傾きやすい時期とも言えるかもしれません。こうした時には、生活上の必要と切り離せなくなっている家族ではなく、利害が関係しない純粋な友人や、彼らとの関わり方が大きな意味を持ってくるのですが、その意味で、はたして友とは何か?と改めて考えさせられるでしょう。
古代ローマの著述家で、アレクサンダー大王などを取り上げた『英雄伝』で知られるプルタルコスは、「似て非なる友について」という題名のエッセイも残しており、そこで彼は特に「真の友人」と「追従者」とを区別することの大切さを口酸っぱく強調しています。
沈黙を尊重する
これみよがしなおべっか使いなら話は簡単。
厄介かつ用心すべきなのは、例えば自分はへつらってなどいませんよとアピールしてくる者、秘密の話の仲間に入り込みたがる者、茶番劇ではなく悲劇役者のように友人役を演じる者などであると、プルタルコスは言っています。
確かに彼の言う通り、これら追従しているとは気付かせない追従者は、知らず知らずのうちにあなたの魂を盲目にし、真実からあなたを遠ざけるでしょう。
反対に、あなたを真実に近づけてくれるのは、「自分の意志に従って私の決断と同じになる友人」であり、その最たる特徴は、「何もかもあっさり認めるとかいうことはせず、本当に良い点だけをマネもし認めもする」点にあること、そして、「決してともに過ちを犯しともに悪事をはたらく者」ではないということも、同じくらい強調しています。
プルタルコスのこうした友に関する一連の指摘はどれも鋭く的確ですが、一つだけ付け加えるとすれば、それは相手の「沈黙」を尊重するということの大切さでしょうか。
今週のキーワード
追従者との付き合いは自分を人生の真実から遠ざける、真の友人とは何か?、真の友人は誰か?、プルタルコス『似て非なる友について』、沈黙を尊重しあうこと