やぎ座
望みと現実
望ましい現実への足掛かり
今週のやぎ座は、「立て置きし傘が玄関に倒れたりおどろくほどの音にあらねど」(藤島秀憲)という句のごとし。あるいは、ささやかな事実の背後にある、驚くべき現実の一端に触れていくような星回り。
玄関で傘の倒れる音がした。あえて歌にして残すようなことではないと誰しもが思うだろう。しかし、作者はその音が何かのヒントのような感じがしたのではないだろうか。
現に、見えないくせに存在しているものは一杯ある。愛とか罪とか、幸福とか……。
そういうものは目に見えない代わりに、音ととともに私たちの元に訪れ(音連れ)るのだ。いや、日々訪れていることにときどき気付くのだ、と言った方が正確だろう。
そして、現実は「ありのままの現実」と「望ましい現実」の2種類に分けられる。
人が掲歌のような歌だったり、人の手によって作られた作品のなかに見出そうとするのは、つねに「望ましい現実」への足がかりに他ならないでしょう。
さて、あなたが耳にし、見出そうとしている現実は一体どんなものでしょう?
今週は、そんなパズルの最期の1ピースを見つけていくようなタイミングとなっていきそうです。
マクベスの魔女の言
大人になると、人生というのはそれほど綺麗なものではないということに気付いてきます。そして、それを無理に綺麗に見せようとすればするほど、そこに何か底知れない汚れや歪みが生じてくる。
マクベスの「きれいはきたない、きたないはきれい」というセリフのように、この世という見せかけの世界では、思いは「逆に成る」ということがあるレベルでの真理なのです。
つまり、外に向けて何かを願ったり、実現に向けて努力しても、かえって空しくなるだけであり、自分の内面に向かって、あくまで自分の生きやすい世界をつくれるか否か、という方へ魂を向け変えていけるとき、何気ない形で思いは叶いやすくなるんですね。
そのことをよく踏まえた上で、自分の望み何なのか? と内側へ向けて問いかけてみてください。
今週のキーワード
逆に成る