おひつじ座
世界の多元化と共通言語
会話の方程式
今週のおひつじ座は、実数と虚数とをXとYとの軸にとって世界を組み立てていくような星回り。あるいは、誰かとの掛け合いを通して、言葉であらわしがたい境地を味わっていくこと。
数学では、実数だけでも、虚数だけでも、そこにあらわされるのはただ「線」の世界に過ぎず、その2つを結びことによってはじめて、無限の「面」の世界が広がっていきます。
これはまあ荒削りな連想ではあるのですが、この三次元世界での他者との会話や付き合いというのも、異なる個性のおのおののXYを交わらせ、X₁Y₁X₂Y₂X₃Y₃……と連ならせていくことによって出来上がる多次元世界であるとも言えるのではないでしょうか。
それは、三次元の世界に慣れ親しんでいる私たちにとって、本来可能な想定をはるかに超えてしまっている複雑な世界であり、ひとりきりで生き続けるということが退屈に感じられるのもこのためではないかと思うのです。
その意味で、今週のあなたは線から面へ、面から立体へ、立体からアニメーションへと世界を多元的に広げていく感覚を豊かなに味わっていくことができるでしょう。
話の分母を見つけていくこと
今度は数学ではなく算数で考えてみましょう。
例えば、「1/2」足す「1/3」を計算するには、そのままでは異なる分母同士で計算できないため、まず分母を「通分」していかねばなりません。つまり、同じ土俵に立たせねばならない訳です。
ただ、これなどまさに「言うは易し行うは難し」というやつで、現実にはなかなかぴったりくる分母を見つけられないまま、本来計算式が成り立たない話を成り立っていないにも関わらず展開していくしかなかったりしますし、いつしか「通分する」という感覚さえ忘れてしまったりします。
(注意してみると、会議であれ性愛であれ政治であれ、私たちが普段他者と交わしている会話のほとんどは通分されておらず、厳密には成り立っていません)
そういう意味で今週あなたが取り組んでいくべき課題は、根本的に「通じていない話」に通すべき論理の筋や正しいイメージのようなものを想像していくことにあるのだとも言えます。
今週のキーワード
純粋言語としての数学