みずがめ座
変身の儀式
予感から確信へ
今週のみずがめ座は、「皮を脱ぐ音静かなり竹の奥」(如洋)という句のごとし。あるいは、刀を研ぎつつ、“その時”が来るのを待ち構えていくような星回り。
晩春の竹林では、静かに皮を脱ぎすてている竹の姿が垣間見えるが、まさにその姿は今週のみずがめ座が自らを重ねていくべき佇まいのほかならないと言ってもいいでしょう。
子供の頃はそんなタケノコの姿が、試合前の控室で全神経を研ぎ澄ませながら、リングにあがってガウンを脱ぎ捨てる時を待っているプロレスラーのようにさえ見えたものですが、今のあなたにはそんな晴れの舞台が用意されているでしょうか?
そんな予定など一切ないという人ならば、どんなことでもいい、自分の全エネルギーを注ぎ込んでも構わないと思えるような「舞台」を創り出していくこと。
また、もし少しでもそれに近い機会に心当たりがあるならば、本格的にウォーミングアップを始めていくことが今週の課題となっていくでしょう。
まだまだ自分の本気の力(パフォーマンス)は、こんなものではないのだ、という確信にも似た予感を秘めて、今は静かにその照準を合わせていくべし。
待つということ
古代ギリシャでも、アルタイや日本でも、鈴というものがありました。例えばロシアのシャーマンは腰に鈴をたくさんつけて、音がすることで神さまが来たことが分かるようにしていた。「おとずれ」を待っていたんです。
そして、それに備えて自分の感覚を研ぎ澄まし、いつ何かが訪れてもいいように、つねに臨界値にしておいた。
いろいろなものがやって来るのを、熟練した猟師のようにひたすら待つことに集中していく。これは書いてしまえば簡単ですが、自分自身もメディアであることを忘れてしまった現代人にとっては、かなり難しいことかもしれません。
自分を1つの受信機にし、あるいは己を無にして、耳を研ぎ澄ましましょう。
今週のみずがめ座へのキーワード
タケノコは受信アンテナ