みずがめ座
巨人と踊り
意志を固める
今週のみずがめ座は、『進撃の巨人』において、自由を求めて進み、戦ったとされる「進撃の巨人」のごとし。あるいは、鋼鉄の意志を発動させるか、去勢され骨抜きにされたように感じるか、分かれていくような星回り。
『進撃の巨人』という作品においてまず目を引くのは、「人を喰う巨人」というコンセプトでしょう。巨人はみな歪(いびつ)な人間の姿をしているが意思疎通ができず、それにも関わらず感情を持ち、知恵もある。
そんな巨人が人間を捕食対象として見なし、次々と迫って来るという設定は、なんとも言えない不気味な恐怖感を煽ってきます。
しかし考えてみれば、「自分が望んでいるものを必ず得る」という強い決意を固め、目的のためには手段を選ばなくなった人間というのは、どうしてもそんな風に見えてしまうものなのかもしれません。
ただそこで問われなければならないのは、その望みは他の誰かに負わされたものではなく、本当に自分の心からの望みなのか、ということです。今週はそのことをよく胸に聞きつつ、意志の向かう先へと進撃していく時です。
意志と自由を結ぶもの
バレエダンサーであり振り付け師のエドワード・ヴィレラはあるところで次のように語っています。
「私は踊っていないときは、半分しか生きていない。踊っているときにだけ、充分生きている。私がベストを尽くして踊っているとき、人目にさらされているような感じがするが、そのむきだしの状態に自信がある。人生はすばらしく、何もかもが可能だという気がする。」
つまり、自分の踊りは「喜び」のための踊りであり、喜びがあるところに踊りもあると。
「だから踊りというものは、自分の内側から肉体の全体を把握することだと言えます。他にも肉体の発見を促すものはありますが、からだ全体が同様に機能し、かつ各部でエネルギーのレベルを独立させて機能させる点で、踊りは肉体のトータルな発見であり、特別なものだといえます」
日常の中に踊りを見出し、そしてみずからの肉体を見出す限りにおいて、人は自由な意志の発現者と言えるのかもしれません。
今週のキーワード
喜び―肉体―意志