みずがめ座
取り残しとぶり返し
"思い”をすくいあげる
今週のみずがめ座は、人間世界を見つめて考える動物たちのごとし。あるいは、生命が一直線ではなく枝葉を広げるように進化してきた中で、取り残されてしまった"思い”をすくいあげていこうとするような星回り。
虫や動物の能力を考えるとき、どうしても人間は人間以外の生物を自分より下に見てしまいがちですが、たとえばハトには1000キロ以上離れた見知らぬ土地から帰ってこられるスキルや、1200枚のスライドを覚える高度な認知能力があることが近年新たに分かってきたのだとか。
つまり、長らくほ乳類特有のものと考えられてきた大脳新皮質に相当する働きをする"外套”と呼ばれる領域が鳥の脳にも含まれていたことが発見され、それとともに動物や脳の基本的デザインを同じくする魚類や両生類、爬虫類などにも、彼らなりの"心”が存在し、そこには人間が想像だにしていなかった豊かな可能性が広がっているのではないかと見られ始めている訳です。
例えば、魚類や爬虫類のストレスの感じ方や、神経ネットワークの働きからハエにも意識があることを解き明かす研究もすでに開始されているそう(藤田和生『動物たちは何を考えている?動物心理学の挑戦』)。
4月1日におうし座から数えて「反省のための機会」を意味する6番目のかに座で、上弦の月(行動の危機)を迎えていく今週のあなたもまた、自分が人間社会に対していかに貢献し、何をするべきで、何をすべきでないか、改めて見つめ直していくといいでしょう。
自然に任せる
春先になると、そろそろ暖かくなってきたかなという頃合いで、急に寒さがぶり返してくる、ということが何度が繰り返されますが、こういうことは進化の過程だけでなく、運気の流れにもよく起こってくるものです。
ただ、時々もうすっかり季節が春に変わったのにも関わらず、過ぎた冬を思い出したかのように唐突に寒さが戻ってくる日があったら、それはまだ心の中で解消しきれずに残っていた‟恐れ”のせいかも知れません。
とはいえ、そういう現象を必要以上に問題視したり、重く受け取る必要はないでしょう。環境へと適応しきれなくなった身体が、自身を調整するために風邪をひくように、きちんと熱を出して、汗をかき、一通り症状が落ち着くまでおとなしくしておくこと。運気の流れにおける"反省のきっかけ”というのも、出てくること自体に必然性があるのです。
もし恐れが開いたのなら、風邪をひいたのだと思って、ひと段落するまで慌てず落ち着いて時間を取りましょう。
今週のキーワード
風邪の効用