みずがめ座
幼年期の終わり
余生の充実
今週のみずがめ座は、帰ってきた復員兵のごとし。あるいは、自らが主役となり、山積みとなっている問題の解決を図っていくような星回り。
「戦時」から「戦後」つまり「平時」に戻り、軍務を解かれ帰郷してきた兵士のことを「復員兵」と呼びますが、今週のみずがめ座はどこかそんな復員兵の心持ちと重なっていくところがあるでしょう。
ややもすると、死地に一度は捨てた命なのだから、彼らにとって戦後というのは付録のようなもので、もはや生死には恬淡としてさっぱりしているものと、多くの人は考える。
けれど、もしそれが自分の成功や幸福そして社会の発展や平和の実現などへの無関心や軽視を意味するなら、それはまことに愚かなことと言えます。
一度は捨てた命だからこそ、本気で大切にすべきではないのか。生き残りだからこそ、第二の人生の荒波がどんなに厳しかろうと、残された余生を死んでいった仲間の分まで充実させて生きようではないか。
そしてそうした余生の充実は、ただ不安を大きくするために悩むことによってではなく、「平時」から問題に感じていることについて調べたり、人に聞いたりしつつ、どうしたらそれを解決できるか考えることによって初めて実現されていくものです。
ただ悩んでいるだけの人が多いこの世の中で、自分の他に誰がそれをやるのか、と。それくらいのつもりで過ごしていきたい今週です。
地上に降りた異星人
神が世界を創るときに一緒に「反神(悪神)」を創ったように、現代において人間もまた、自分たちの未来の系譜のために「反人間(AI)」を創り始めていますが、人類が異星人を求めてあれやこれやと妄想を働かせてしまうのも、それと同じ理由からなのかもしれません。
あるいは、子どもの頃のサンタクロース体験について思い返してみてください。何度目かのクリスマスプレゼントを経て、ふとこう思い始めたはず。
「これは本当にサンタクロースがくれたものだろうか」
それは幼年期の終わりを告げる鐘の音であると同時に、サンタクロースという存在の本質が直観された瞬間でもあります。
今週は、自分という存在のこまやかな事実(女性であるとか、職業は何かとか、記号的な何がしか)のいずれかではなく、その全体像であり自己の本質をこそ誰かに直観されたいという欲望に火がついていくタイミングなのだとも言えるでしょう。
今週のキーワード
主役としての自分