おとめ座
成長と燃焼
やわらかい心
今週のおとめ座は、「山の木を振ればからから山の種」(柿本多映)という句のごとし。あるいは、自分を成長させるために積極的に恵みを受けとっていこうとするような星回り。
何の木かは分からないけれど、それをあえて「山の木」と表現してみせたところに、作者のやわらかい心のあり様が見えるような一句。揺らせば、音を立てて木の実が降ってくる。そこも「木の実」とせずに「山の種」としている。
確かに、木も実も種もすべからく山の一部であり、いったんそう思い始めると、からからという乾いた音さえも山が笑っているかのように感じられてくるから不思議だ。
ただ、そう不思議がっているだけで終わってしまってはならないのが、いまのおとめ座なのだとも言える。
自分を成長させてくれるものは、必ずしも心地いいものばかりとは限らない。むしろ、何でこんなことしなくちゃいけないんだろ、と思わされることの方が多いだろう。
けれど、そんな風に思いがちな時であっても、作者のような「やわらかい心」をなんとか持ち得たならば、自分を成長させようとしてくれる状況に自然と感謝できるかもしれない。
今週は「そんなところで満足していちゃ駄目だよ」と、誰かに笑ってもらえる場所へそっと足を運んでみるといいでしょう。
火のないところに煙は立たぬ
「山」から恵みを受けとっていくということは、自分の中に新しいエネルギー源を取り入れていくこととも言えるでしょう。それは「未来」に向けて準備することであると同時に、もうそばに置いておいても仕方がない「過去」を、灰にしていくプロセスでもあります。
何かを燃やすのって、純粋に心躍りませんか?
今週はあまり難しいことを考えるよりも、できるだけウキウキ、わくわく、ソワソワするような選択をしていくことがテーマとなります。
逆に言えば、「我慢する」「仕方ない」というような言葉を使わざるを得ない状況にある場合、そうした状況をぶち破り、重荷を切り倒していくような思いきりのよさが必要となってくるでしょう。
掲句のように、燃やすのに必要な薪木となるものはすでに周囲にころがっているはずです。
ただし、いくら燃料がそろっていても、誰かが火を付けなければ決定的なことは何も起こりません。あなたがそれをやるのです。どうか心暖まる仕方でルールを破り、自分に火を付けていってください。
今週のキーワード
未来へ自分を投げ入れる