うお座
芽生えと喜び
「てくてく」は宇宙的
今週のうお座は、「なずな咲くてくてく歩くなずな咲く」(小枝恵美子)という句のごとし。あるいは、心情的にも、物理的にも、どこか何かが高揚感の中で移り変わっていくような星回り。
「なずな」は早春の七草粥に入れる七草のひとつだが、花そのものは春に咲き、またの名を「ぺんぺん草」とも言う。
いたるところになずなの咲いている道を、てくてく歩いていく。万物の輝く春がやってきたという喜びを、もうこれ以上ないというほどぴたりと表現した句の1つではないでしょうか。
足どりは自然と早まるが、まだ野を駆けまわるほど勢い盛んでもなく、いたって普通に歩いている。しかし、いつの間にかうきうきと心がはずむのに釣られて「てくてく」という具合に歩調が高まっているのだ。
今週のうお座のあなたもまた、いつも通りに過ごしているはずが少しだけ羽目が外れてしまったり、言葉が少し多くなったりという「もののはずみ」が付きやすくなっていくはず。
それは長い春を耐えた新芽が花咲かせるような、“復活”の兆しとも言えるでしょう。
変化している自分に気付く
人は自分でも気付かないうちにこそ変化して、頭の中のセルフイメージと現実の自分とのあいだに無自覚なギャップを生み出しているものです。
よく「ギャップに惹かれた」なんて言いますが、こうしたギャップがポジティブに効いてくることもあれば、ネガティブに効いてくることもあるでしょう。
例えば、もともと贅沢など興味のなかった人が、欲望が渦巻く「東京」そのものに似ていった場合、どこかネガティブなものを感じてしまいます。
ですが逆に、平日はビシッとスーツで決めている完璧主義者のようでいて休日は近所の路地の猫のようになっている人だったり、いつもはコワモテなのにたまに陽射しをキラキラと反射させる川面のような笑顔を見せてくれる人に好感を抱く人は多いでしょう。
自分が気付かないうちに、どんなギャップを生み出しているか、今週は改めて確認していってみては?
今週のうお座へのキーワード
ポジティブなギャップ