ふたご座
儀式と召喚
たきびの前での儀式
今週のふたご座は、「爆ぜるもの焚火にあるよ今昔」(三好潤子)という句のごとし。すなわち、自分だけが見ることのできる魔法の道を歩いていくこと。
寒い冬の日に焚火をかこって暖をとっていると睡魔が襲ってきますが、夢か現か、いつもなら目に見えないものがそこに浮かんできたり、普段は思い出さない過去の記憶がよみがえってきたりするから不思議です。
掲句では、それをパチパチと音を鳴らしながらハッとさせてくる焚火の音に重ねているのでしょう。「爆ぜる」という表現に、作者の魂に秘められた激しい情念の気配を感じざるを得ません。
今はもうすっかり思い出すこともなくなった苦い記憶や、悔しい気持ちといったものも、時が経てばまた違った印象を持ち始めるもの。今のあなたにも、そうして再燃させていくだけの“引き出し”がまだまだあるのではないでしょうか。
今週はそんな自分の中の何かが疼き出しそうな場所を嗅ぎ当て、その何かを呼び覚ましていくことで、新しい道を発見していくことができるかもしれません。
洞窟の中の儀式
7万5000年前、ネアンデルタール人たちは洞窟のなかに「熊」の頭蓋骨をおいて宗教的祭儀をしていたと言われています。おそらく「熊」はあらゆる動物の中でも最古の、神聖な動物だったのです。
現代に伝わっている占いなどの世界でも、熊は力強く恐ろしい存在であると同時に母性的な保護者としての面もあり、後者の性質ゆえに独占欲が強くとても嫉妬深いともされています。
今週のあなたは、熊の霊としか言えないようなものに半分同化したシャーマンのように振る舞うことになるかもしれません。あるいはそういう夢を見たり、占いやテレビや雑誌などで一瞬、熊に関連したイメージが脳裏をよぎるだけかもしれません。
いずれにせよ、なにかしら強力なパワーと付き合っていくことになるでしょう。
今週のキーワード
シャーマンになる