みずがめ座
不完全なこの世界でするべきこと
想像こそ創造だ
今週のみずがめ座は、「ガラス玉これ雪女の義眼です」(橋本薫)という句のごとし。あるいは、イマジネーションを過剰に働かせていくことで、表現することにおける壁をひとつ突破していくような星回り。
昔から「雪女」に関する句はたくさんありますが、おそらく「義眼」との取り合わせはこの句が初めてなのではないでしょうか。これが眼鏡やコンタクトレンズなら、あまり怖くはないけれど、義眼と言われると思わずギョッとしてしまう。
しかも、それが向こう側の景色がそのまま見えるような透明なガラス玉で出来ているというのは、妙な説得力があります。おそらく、作者は雪道に落ちていたガラス玉を見て、「これは雪女の残骸かも知れない」と想像をふくらませたのでしょう。
そもそも雪女自体が想像の産物とされていますが、その背後には想像をはさまずにはいられない苛酷で残酷な現実があったのかもしれません。
そして、そういった現実そのままの残酷性をいかに消してしまうことなく、ただし下品にならないように注意しつつ表現していけるかという問題は、そのまま今週のあなたの課題にも通じていくでしょう。
意味不明なこだわりを持つこと
この世界というのは、いかなるとき、いかなるところであっても、何らかの矛盾や違和が必ず起きてくる場所であり、綺麗にストンと予測通りに事が進むということはありえません。逆に、そうでなければ宇宙は静的な完成到達点へとっくに達していたでしょう。
生命や人生が現に示している事実は、霊と物、意味とカタチが決して完全には調整されておらず、これからも不確かな未来はまったく別様にも代わり得る。そう信じているからこそ、不確定性が紛れ込む余地として、「やり過ぎ、言い過ぎ、夢見過ぎ」という三大余剰こそが変数となって、この世界は変わっていけるのです。
今週はそれくらいのつもりで、他の人からすれば意味不明なこだわりへと、自信を持って邁進されていってください。
今週のみずがめ座へのキーワード
意味不明なもの必ずひとつは取り入れる