みずがめ座
感情が透けていく
咄嗟の感情
今週のみずがめ座は、「冷え過ぎしビールよ友の栄進よ」(草間時彦)という句のごとし。内面的な問題にきちんと向き合っていくか、ファンタジーを生きるか、そのどちらかを選んでいくような星回り。
生ぬるいビールは美味しくないが、冷えすぎたビールというのもあまり心地いいものではない。作者は友人の出世を祝う席で、思わずついて出た悪態の中に、自分の胸中に潜んでいた想いを見出したのだろう。
だからこそ、それを追加の酒で水に流してしまうことなく、こうして句に残した。そうした事実そのものが、自己への誠実を貫いた証しであると同時に、友情へのせめてもの手向けとなっているようにも感じる。
何でもかんでも「おめでとう」や「ありがとう」の応酬で済ますのが友情ではない。時に、自分の中に見え隠れする嫉妬や羨望をしみじみと噛みしめさせてくれるのもまた、人間同士のあるべき交友の姿ではないか。
そんなことを想うだけの余裕が今週は欲しいところです。
類は友を呼ぶ
アマチュア無線を趣味にしている友人に、以前その魅力について聞いたことがありました。
曰く、無線通信の本質は何といっても「話すことの純粋な楽しさ」にあるのだそうです。そしてそこにじっと耳を傾けることで、自分の内側までスッと澄んでいくような感覚なのだと。
そうして次第に無線の相手が「何を」語っているのかではなくて、「どのように」語っているのか、その微妙なムードや調べに注意がいくのだとか。
あるいは、宇宙を通すことで「類は友を呼ぶ」ことをより実感する形で、自分の出しているそうした微妙な周波数に気付いていけるということも、その醍醐味なのかもしれません。
今週はどんな形であれ、友や彼らとの交友こそが自分のとってかけがえのない財産なのだということを感じていくことができるでしょう。
今週のキーワード
宇宙を通すということ