みずがめ座
UFOとロマンス
身を隠せる場所を求めて
今週のみずがめ座は、さながらUFOを見る人のごとし。あるいは、意識のズレを経験した思春期の頃にもう一度戻っていくような星回り。
3日(月)にみずがめ座から数えて「熱狂」と「生まれ変わり」を意味する5番目のふたご座で新月が形成されていく今週は、ふっとどこかへ身を隠してしまったり、潜伏していこうという動きが出てきやすいかもしれません。
ユング派の精神分析家・河合隼雄は、どこかでUFOを見る体験のことを「高等かくれんぼ」と呼んでいました。今の社会というのは、あらかじめ身体性が奪われているのです。
だから、一種のオカルトとか神秘主義のようなものの中で、逆説的に身体性を回復していくしかなくなってきているという状況があって、それがUFOを目撃する心理の背景にもなっていんじゃないかという話が、その前後で語られています。
今週のあなたのテーマでもある「熱狂」と「生まれ変わり」というのも、ある種の思春期モードに改めて入っていくことを暗示しています。
しかしそれは、望ましい人生プランに自分を最適化していくことができにくい人(往々にして身体性が鋭敏な人に多い)にとっては、どこかパブリックな世界から身を隠せる場が必要になってくる。
それはUFOであってもいいし、気になる人の胸の中であってもいいでしょう。
既知のものが未知性を帯びて見えてくるような、そんな「かくれんぼ」を敢行していきたいところ。
突き抜けたもの勝ち
文明というのは、決して否定しようがないほどに人類を助けてくれている「親」のようなもの。よかれと思ってやっても逆に抑圧的になっているということがしばしば出てくるのです。
これは逆から言えば、UFOやロマンスがどうして解放になりえるかというと、親の支配の外へと連れ出してくれるからということになる。
UFOもロマンスも、実際に話を聞かされる他人からすれば大抵は気持ちの悪いものですが、でもだからこそ、自分にとってだけは最高に美しいものなのだと言える。
何を美しいと思うかなんて、その人の主観でしかありませんが、それもとことんまで行けば信念というか、もはや時代を超えた狂気にもなっていくのではないでしょうか。
今週のみずがめ座には、ぜひともそれくらいの境地を目指してほしいものです。
今週のキーワード
高等なかくれんぼ