やぎ座

現実再入門
2020年上半期、いよいよ12年に一度の、運気にパーッと風穴があけられていく“転換期“を迎えていくのが、他ならぬやぎ座の人たちなのだと言えます。
これまで地道に積み重ねてきた苦労や、いまいち効果が出ていなかった試みが思わぬ形で結果に繋がり、自分が生きている社会や現実の見え方そのものまで変わっていきやすいタイミングです。
一方で、ただでさえ日々ネット上でおびただしい数の「事実」が生産され続けている「ポスト真実」の時代において、こうした転換期は自分が生きていくべき道がブレてしまったり、脇道にそれていく気がしたりなど、かえって混乱してしまう可能性も高いでしょう。
しかし、だからこそ今期のあなたは、時代を超えて大切にされるべき普遍的価値のある“本物“と、ただ「みんなが価値がある思い込んでいる」がゆえに受け入れられている“贋物“とを、自らの経験と頭脳をもって峻別した上で、「王様は裸だ」と看破していかねばなりません。
みんなが当たり前に思っている常識や価値観をカッコに入れて、改めて“現実“に子どものような純粋さをもって臨んでいく。2020年上半期は、ぜひともそんな姿勢を大切にしていきたいところです。
2020年上半期、各月の運勢
1月「終焉の使者」
1月13日は、いよいよやぎ座で太陽と土星と冥王星が重なります。これは「旧体制の崩壊と終結」を意味する配置で、どこかソ連崩壊と冷戦終結の立役者であるゴルバチョフ元大統領を思わせます。彼は「ペレストロイカ(再構築)」と「グラスノスチ(情報公開)」の二大改革を徹底して行っていきましたが、今期のあなたもまた0から自分を建て直し、生まれ変わっていくくらいのつもりで、頭の中にあるものを具現化していきたいところです。たとえそれによって、ひとつの時代が終わってしまうとしても。
2月「議論の主導」
2月16日には木星・土星・冥王星という非常に強力な3つの星に続いて、自己主張の火星もやぎ座へ入っていきます。これはやぎ座のあなたにとって「表現の自由」が大いに推進されていくタイミングとなっていくでしょう。さまざまな相手との議論やコミュニケーションも活発化しやすく、やぎ座らしい現実を見据えたシビアな意見と、今の時期らしい理想主義や寛容さとがちょうどいい具合にバランスしていくため、あなたはそうした対話の鍵を握る人物となっていくはず。
3月「不確定性の極み」
3月9日におうし座4度で天王星に金星が重なっていきます。これは、今まで当たり前のように頼りにしてきた関わりからの自立の暗示。ただ、おうし座はやぎ座から数えて「創造性の発揮」を意味する5番目の位置関係にあるため、人が思いもよらない発想で独創的なものを作ったり、それによってこれまで会ったことのないジャンルやタイプの人たちとの交流が始まったりといったことが起きていきやすいかも知れません。いずれにせよ、すべての創造的行為は、不完全さや反調和の中からまだ統合されていないものを統合するべく起きてくるがゆえに、予測不可能なのです。
4月「具体的な野心の発露」
4月5日にやぎ座で根本的変容の冥王星と拡大と発展の木星が重なっていきます。これは約13年に一度起きていく配置であり、逆行の関係で今年に三度あるうちの最初の邂逅。そしてこれを機に、これまで抑圧されてきた権力欲が噴出してくるかも知れません。それは政治的な力学の渦に巻き込まれていく中で、既存の権力関係が変わっていく可能性を肌で感じとるからでしょう。ただ、ともすると「目的のためには手段を選ばない」という極端な態度にまで達しがちな時期でもあるので、“闇墜ち“しないように注意する必要も。
5月「拡声器を手にした熱弁家のごとく」
5月12日に人生をドライブさせる火星がうお座へ移ります。うお座はやぎ座から数えて3番目の位置関係にあり、これは一種の「アジテーション」の配置であり、拡声器を持ったデモ隊のごとく、あなたの声はどんどん大きくなっていきそうです。ただ、大人しく穏やかに伝えているだけでは決して伝わらないし、変わらない相手には、相応の伝え方と煽り方が必要なのだと、あなたは身を以て示していくことができるはず。ただ、ここでも気を付けないと、攻撃的で危ない奴扱いされかねないので、知性と品格は失うべからず。
6月「共感と信頼の実感」
6月21日の夏至の日に、かに座で日食新月が起こります。かに座はやぎ座の対向星座であり、「対等なパートナーシップ」を表します。これは、パートナーシップを築いていく上でやはり「心の一体感」は欠かせないものなのだということを再確認していくタイミングであり、それは野心や過激さをまといやすい今のやぎ座をコントロールしていくもっとも効果的な方法なのだとも言えるでしょう。心から信頼できる相手なら、自分が相手に尽くすことも大きな喜びとなるのだということを、改めて実感していくことができるはず。
2020年上半期、やぎ座に口癖にしてほしい言葉
「放てば手に満てり」
剣の上を渡るとき、氷の上を行くときは。そぞろ歩きを諦めて、いっそヒラリと宙返り。あるいは断崖絶壁でぱっと手を放すこと。大死一番、反対方向に舵を切れ。同じく、「絶対にこれを手に入れたい」と思ったほど、その手を放そう。それが何かをつかんでいくための、唯一確かな方法です。

