ふたご座

新たな自立のカタチを示していく
暗い土中から日の光の差す世界へ顔をだし、その勢いのままに、これまで隠していた部分まで一気に露わになっていく。
ふたご座にとって2020年上半期は、そんな「out of the hole」(「赤字から脱する/苦境から逃れる」の意)なタイミングとなっていくでしょう。そこには早く身を固めようとか、何か誰かを所有しようといった、暗い自意識の影は微塵も感じられません。
さながらインドのラーガ音楽のように、音のひとつ一つがぽわーんぽわーんと無明の底から浮かんできては、また無へと帰っていく。つまり、自分というものに対する執着がないんです。
2020年上半期のふたご座もまた、そうした類いの“自立“の仕方ができるかどうかが問われていくはず。たとえ周囲から「無理だよ」「危ない」などと言われても、「自分には失うものなどないのだ」と子供のような純粋な心持ちで、新しいチャレンジに身を任せていきたいところです。
2020年上半期、各月の運勢
1月「心の底から欲しているものは何か?」
1月13日は、いよいよやぎ座で太陽と土星と冥王星が重なります。これは「権威的なものの打破と刷新」を意味する配置で、ふたご座にとっては「性と愛」をめぐる非常に重く深い学びを経験していきやすいタイミングと言えます。胸の奥底にある恐れや怒りが呼び覚まされやすい一方で、それをどう乗り越えるかということに尋常ではなくエネルギーを注いでいける時期ですから、深海に潜るくらいのつもりで過ごしていくべし。
2月「人間関係のギアチェンジ」
2月16日には、人生にドライブをかける火星がやぎ座へ。傷口にあえて塩を塗りこみ、アルコール度数の高い酒をかけるがごとき展開が出てきやすいですが、いずれにせよあなたに強力な影響を与える他者との出会いや、それに伴う人間関係の急激なギアチェンジを経験していくことになるでしょう。そこであなたは、自分がいったい誰と何を共有したいのか、そしてどんなことはもう二度とご免こうむりたいのかを、改めて浮き彫りにしていくことになりそうです。
3月「憑依と儀式」
3月8日には、うお座で「溶解と陶酔」の海王星に太陽が重なって活性化していきます。うお座はふたご座から数えて「社会的立場」を意味する10番目の位置関係にあり、これは周囲や時代の流れに巻き込まれたり、投影を受けやすくなっていくことを意味します。あなたもそれを逆手にとって、さながら映画俳優になったくらいのつもりで、自分が担う偶像やシンボルになりきって演じ切ってみせるといいでしょう。
4月「感受性の成熟と発酵」
4月4日には金星がふたご座へ入り、3月下旬にやぎ座へと移った土星と吉角をとります。これはふたご座のあなたにとって、自分の魅力の打ち出し方や個性の発揮の仕方に堂々たる風格が出てくること、そして先月からの浮き足立った流れも落ち着いてくることを表します。これまで時間をかけて培ってきた美意識や感受性に、ようやくひとつの完成形が与えられつつあることを実感していくはず。今月は、できるだけ一人の相手やものとじっくり向き合っていきたいところです。
5月「<私>の新しい形式」
5月23日には、自分の星座であるふたご座で新月を迎えていき、これは第二の誕生日とも言える大切な節目。そして、新月の起こるふたご座3度のサビアンシンボルは「チュイルリー庭園」で、これは混沌たる自然に美しい形式が与えられていくことを意味します。この時期は先月からの流れがより強まった形で展開していきやすく、新しいカタチでの表現活動を開始したり、これまで何となくこなしてきた活動に自分なりのルールや規則を導入していくのにも絶好のタイミングと言えるでしょう。
6月「喧嘩上等」
6月6日にいて座で満月が起き、これは2020年に3度ある月食の一つでもあります。この満月はふたご座のあなたに2つの実感をもたらしてくれるでしょう。ひとつは、自分が理不尽な我慢を強いられるような状況でもはや黙っていないこと。そして、その口火を切るための武器となる言葉や表現や活動手段を自分は既に十分に持ち合わせていること。そうした実感を、深く刻んでいくことになるでしょう。
2020年上半期、ふたご座に口癖にしてほしい言葉
「私たちは夢と同じもので織りなされている」
人生も、現実も、その材料は夢と同じ。シェイクスピアはそう喝破しました。そうであればこそ、妄想は現実と地続きで、エモを研ぎ澄ましていくことこそ最強の開運法、かつ現実的なサバイバルスキルなのだと言えます。

