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てんびん座
現実感を共に取り戻す
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森の焚き火のように
今週のてんびん座は、失われた「共通感覚」を探し集まってくる人々の魂をひきつける焚き火の炎のよう。鮮やかな夜明けの光は人に新たなインスピレーションを与えてくれますが、失った大切なものを取り戻すため暗い森へと分け入っていくには、他の何よりもどこか暖かい焚き火の明かりが欠かせません。
今週のあなたは、そうした焚き火を実現させるため、薪を集め、火をおこし、一度ついた火が消えないように守っていく“お役目”を何らかの形で模索していくことになりそうです。
そして同時に、この「(何らかの)お役目を受けとる」というテーマこそが2017年のてんびん座が実現していくべき最重要課題となってくるのです。
アーレントの「活動」と「共通感覚」
「お役目」は好き勝手に行動していくのとは全く話が異なりますが、かといって窮屈でつまらない労役のようなものでも決してありません。
このあたりの違いについて、例えば現代のもっとも優れた政治思想家の一人とされるハンナ・アーレントは、人間の行為を「労働・仕事・活動」の3つに分けて説明しています。
彼女によれば、「労働」とはあくまで人間の肉体的な生命を維持するための行為であり、それに対して「仕事」とは、消費に抵抗し、人間の個別的生命をこえて存続していく製作物をつくる行為。
そして「活動」は、人と人とのあいだで行われる行為であり、それはさまざまな感覚知覚を統合し、誰かと共有できるような現実感を作り出していく共通感覚の存在が前提になっている。
さらに、近代社会においてはこれら物質的な「労働」と文明的な「仕事」が重要視され、人間的な「活動」は貶められていると言うのです。先程から「お役目」と読んでいたものは彼女の言葉でいえば最後の「活動」にあたるでしょう。
そして、彼女はそんな「活動」に欠かせない「共通感覚」について次のような仕方で言及するのです。
「共通感覚を奪われた人間とは、所詮、推理することのできる、結果を計算することのできる動物以上のものではない」
ひたすら効率や合理性を追求し、生きた自然、生きた身体、生きた人間とつながる術を見失った現代人がどこかに忘れてしまった感覚を、人と共に取り戻していくこと。それがいまてんびん座が目指してくべき方向性なのだと言えるかも知れません。
今週のキーワード
森の焚き火、ハンナ・アーレント『人間の条件』、アーレントの「活動」と「共通感覚」、 生きた現実感を共に取り戻す、「お役目を受けとる」(2017年)
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