しし座
私はだあれ?
茫然自失の効用
今週のしし座は、「無職なり氷菓溶くるを見てゐたり」(真鍋呉夫)という句のごとし。あるいは、自分が何者であるか、また何者であったのかを少しずつ思い出していくような星回り。
「無職」は人を茫然とさせる。社会というのは、職のある人たちで構成されているのであって、人は無職になったとたん、社会から居場所を失うのだ。泣き言や愚痴を言っているうちはまだいい。次第に自分が何者であるのか、よく分からなくなってくる。これは非常にコワい感覚だ。
掲句はそんな感覚を見事に表現してくれているが、私たちは誰しもが社会人である以前にただの人間であり、誰もが「無職性」を秘めているということを、忘れてはいけない。
そういう意味で今週のあなたは、自分のなかの無職性にいかにスポットライトを当てていけるか、という点にあるように思う。
つまり、何の役にも立たたないけれど存在している自分の癖や、どうしようもなく出てきてしまう言動、取り残されている記憶の断片。そういった孤立した自分自身というものを見つけるだけの素直さを、今週は取り戻していきたいところです。
我は太陽!
その熱すぎる声援と過剰なパフォーマンスで知られる松岡修造さんですが、彼はなにも生まれながら並外れて熱血だった訳ではありません。
応援メッセージというコンテンツで「けん玉もできる!」「イルカになった修造」など、さまざまなチャレンジを通して諦めない姿勢を伝える。
自意識よりもっと大きなレベルで自分を役立たせようとしているその姿を見ていると、もしかしたら彼はかつて誰よりもそんな声援を望んだ人だったのではないかという想いさえ湧いてきます。
庇護のもとに大切にされ、どんな状況でも信じてもらう。そんな経験をしてきたからこそ、他の誰かにも同じことをしてあげられる。そういう可能性も決して否定できないでしょう。
あなたの中にはまだ、あなた自身から満たされていないような、取り残された側面があるのではないでしょうか。
今週はつまらない意地を張るのはやめて、いつも以上に素直であること、そして何よりも自分自身を照らす太陽であることを大切にされてみてください。
今週のしし座へのキーワード
修造チャレンジ