てんびん座
偶然が咲かす花
『マグノリア』の世界
今週のてんびん座の星回りは、さながら映画『マグノリア』のよう。マグノリアとは木蓮の花のことであり、映画の舞台となった実在のストリートの名前でもあります。
この映画は、内容も登場人物もてんでバラバラのテレビドラマ5~6本が、同じストリートを舞台にして同時進行で交錯しつつ展開されていくようなお話で、最大の特徴として特定の主人公というものが存在せず、登場人物全員が主人公となっています。
※『マグノリア』の登場人物たち
真面目なLAの警察官、その警察官が恋したヤク中の女性、人気クイズ番組の名物司会者、そのクイズ番組で連勝している天才少年、はるか昔に天才クイズ少年と持て囃され現在は電気商店でセールスの仕事をしている男、死にかけた大富豪の老人、その若い妻、老人の息子で「世の中の情けない男たち」に女をつかむコツをレクチャーしているカリスマ…。
人生に絶対の法則などない
『マグノリア』の登場人物は、全体的にそれなりに不幸な人たちなのですが、話が進んでいくにつれ、「こうすれば人は幸せになれる」「こんな人は不幸だ」といった図式が破綻していき、どうすれば人生が報われるかなんて、誰にも分からない。
幸せの法則なんて絶対に存在しないというメッセージのようなものが浮き彫りになってきます。
その極めつけが、登場人物がそれぞれに人生最悪の状況に陥っていく最中に起きた、空からカエルが降ってくるという、誰も予想だにしなかった珍現象であり、それが登場人物それぞれに対する救いとなり、戒めとなっていくのです。
今週は、さまざまな偶然が収束してくるようなところがあって、目に見えない結びつきを通して、自分が何らかの大きな全体に属しているという実感を得ていくことができるかも知れません。
今週のキーワード
人生に絶対的な法則などない