総務省情報通信政策研究所(IICP)と東京大学情報学環・橋元研究室は、「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査」という共同研究を実施。
興味深い報告書が公開されたので、ご紹介しますね☆
調査は東京都立の全日制および定時制の高校154校を対象に実施されました。
調査方法には、心理学者キンバリー・ヤング博士の提唱した20項目のインターネット依存尺度を参考に、「気がつくと、思っていたより長い時間ネットをしていることがある」「ネットをしている時間が長くて、学校の成績が下がっている」などの項目に答えてもらい判定。
その結果、全体の4.6%がネット依存傾向が「高」という結果になったそうです。
この結果を高いと見るか低いと見るかは人それぞれかもしれませんが、スマホもネットもない高校時代を過ごした私からするとかなり高いように思えます☆
また、パソコン、スマホ、タブレットのどの端末を使っているかの調査では、圧倒的にスマホが飛び抜けています。
この世代は、パソコンよりもまずスマホありきというのが顕著に表れていますね。
では、今時の高校生は、実際にどのようなことにスマホを使っているのでしょうか。
これは、動画投稿サイトやオンラインゲームをおさえて、ソーシャルメディアの利用が圧倒的に多い結果になりました。
今の20代や30代にもある程度は共通する結果なのかもしれませんが、大人になると仕事や勉強、生活への活用も増えてきて、ここまでソーシャルメディアのみに傾倒することは少ないかもしれません。
もっとも、高校生の頃から現在のような高性能なスマホに慣れ親しんだ世代が大人になったとき、その時代にあるガジェットをどのように使っているかはなかなか想像できませんが。(^_^)
なお、報告書では『現在の基準で依存傾向「高」に分類された者は、ネットの活用度が高いとは言えるものの、必ずしもいわゆる「ネット依存」として医学的な治療が必要な者とは限らないと考えられる』としていますが、だからといって安心できるものでもないようです。
というのも、ネットの利用で犠牲になった時間として、「睡眠時間」(40.7%)、「勉強の時間」(34.1%)、「テレビを見る時間」(27.8%)という結果が出ているから。
勉強やテレビはともかく、成長期の高校生が睡眠時間を削ってまでネットをやるのは確かに不健康ですからね。
大人の皆さんも、他人事だと思わずに注意してみましょう!
IICP 情報通信政策研究所/研究成果~調査研究報告書