9割以上の人がパスワードを使い回している!
ウイルスバスターなどのセキュリティ製品を手がけるトレンドマイクロは6月12日、パスワードの利用や管理の実態を調べるWebアンケート調査の結果を発表しました。
調査は、ID/パスワードでのログインが必要なWebサービスの利用者518名を対象に実施。
その結果は次のようになりました。
なんと、パスワードの使い回しをしている人が全体の9割以上!
つまり、ほとんどの人は、なんらかの原因で特定のサービスで利用しているパスワードが流出した場合、他のサービスにも不正ログインされてしまう怖れがあるのです。
パスワードの使い回しは危険だという認識はあるものの、多くの人は「異なるパスワードを設定すると忘れてしまう」「異なるパスワードを考えるのが面倒」などの理由から、ついつい使い回してしまっているようです。
【参照】
トレンドマイクロ/-パスワードの利用実態調査 2014-
iOS8でApple IDの価値が上昇する?
先日の記事「iPhoneの人質事件が多発中? ~Apple IDの『2段階認証』でセキュリティを強化しよう!」でも紹介しましたが、実はiOS8の発表と前後する形で、Apple IDのパスワードを狙った事案が増えています。
iOS8では、個人の健康管理を行う「HealthKit」や、家電をコントロールする「HomeKit」が登場します。
これにより、犯罪者にとってもApple IDの価値が上昇したためと考えられています。
そのため、Apple IDのパスワードは今後ますます狙われる怖れがあります。
パスワード管理ツールを使って使い回しにサヨナラしよう!
安全性を高めるためには、2段階認証の導入も不可欠ですが、やはり何よりの基本は
- パスワードの使い回しをしない
- 推測されにくい難解なパスワードを使う
ということ。
しかし、アンケート結果にもあるとおり、これが面倒だからこそ使い回しをしてしまうんですね。
そこで活用したいのが、パスワード管理ツールです。
ツールによって特徴はさまざまですが、おもな機能として
- マスターパスワードひとつですべてのパスワードを管理できる
- パスワードの自動生成ができる
- WebサイトでIDとパスワードの自動入力ができる
- PCやスマホなどいろいろなデバイスで利用できる
などが挙げられます。
つまり、各Webサービスのパスワードには自動生成した複雑なパスワードを設定。
あなたは管理ツールのマスターパスワードだけ覚えておけば良くて、各サービスにはツールから自動的にパスワード入力を行うわけです。
もちろん、ツールに保存されたパスワードは強力な暗号化により厳重に守られます。
代表的なパスワード管理ツール
パスワード管理ツールにパスワードを預けるのは心配だという声もよく聞かれます。
しかし、信頼できるサービスをきちんと(用意された2段階認証を使い、マスターパスワードも複雑にするなどして)使えば、パスワードの使い回しに比べてはるかに安全だといえます。
オススメは下記の2種類。
パソコンでの管理がメインならばLastPassを、iPhoneのみでの管理がメインならば1Passwordが向いているでしょう。
●LastPass
LastPassは、パソコンのおもなブラウザのどれでもアドオンが使える便利なツール。
何より、無料で使えるのが嬉しいですね。
iPhoneで利用するためには有料のプレミアム契約が必要と書かれていますが、ブックマークレットを使えば実はiPhone用アプリは必要ありません。
2段階認証にも対応しているため、かなり安心できるサービスです。
●1Password
1Passwordは、iPhone用のパスワード管理アプリとしてはもっとも信頼性が高く、もっとも人気のあるもののひとつ。
お値段もそれなりにしますが、その分、使い勝手は抜群といえるアプリです。
記事で紹介したアプリ
※販売価格はレビュー作成時のものなので、iTunes App Storeにてご確認くださるようお願いします☆