毎年行われる恒例のWWDC(Worldwide Developers Conference) 日本時間、6月7日午前2時より、会場はジョブズ氏の登場とともにスタンディングオーベーションで基調講演が始まりました。来場者数5200人以上、チケットは2時間でソールドアウトしたそうです。
今回発表されたメインテーマはMac OS X Lion、iOS5、iCloudの3つ。
ジョブズ氏の基調講演を時間軸にそってお届けします。
Mac OS X Lion
Mac OS X Lionは250以上の新機能があり、そのうちの以下の新機能について述べました。Mac OS X Lionの新バージョンはMac App Storeで7月から販売されます(2,600円)。
▼マルチタッチジェスチャー
タップでズーム、2本指でスワイプ等。
▼フルスクリーンアプリケーション
フルスクリーンモードやスワイプしてサイズ調整といった新しいジェスチャが用意される。Safari、iMovie、iCalやPDFのプレビューもフルスクリーンに対応。
▼ミッションコントロール
使用中のすべての画面を表示、簡単なスワイプジェスチャで可能にする。
▼Mac App Store
アプリ内課金、Push通知機能などを追加。
▼Launchpad
画面をピンチするだけで、使用アプリが全部スクリーンにでてくる。
▼Resume機能
アプリなどで作業中の内容を失うことなく、その閉じた時の状態を保持しておくことができる。
▼Versions(オートセーブ)
Resume機能と似ていますが、アプリを終了する時に作業中の状態でも自動で保存してくれる。
▼AirDrop
ネットワーク上にいるファイルを共有したい人のアイコンにファイルをドラッグするだけで転送ができる。
▼Mail
フルスクリーンでレイアウト表示、メール文や添付ファイルの検索機能も可能。新しいカンバセーションビューではメッセージをグループ化し、会話の流れで見ることができる。
iOS 5
iOS 5では200の新機能が追加され、そのうちの以下の新機能について述べました。ただし、iOS 5は秋にリリースだそうです。秋っていつ頃でしょうか…。次期iPhone 5と同時にリリースという話も出ています。かなり待ち遠しいですね!
▼通知機能
ロックスクリーンでも表示出来る「Notification Center」というプッシュ通知機能を搭載。
▼Newsstand
購入した書籍はユーザーが持つ全デバイスにダウンロードされます。読みすすんだページもiCloudで同期されます。
▼Twitter
YouTubeアプリやSafariから直接ツイートができるTwitter機能をサポート。今までよりも簡単にTwitterを楽しむことができます。
▼Safari
後で読む「Read It Later」機能や、開いているページをアドレスバーの下に整列させることができるタブ機能がつきました。
▼リマインダー
スケジュール管理できるToDo機能で、iOS5とMac OS X間で同期することができます。
▼カメラ
ロック画面からカメラを直接起動できるようになりました。他にも、グリッド表示、2本指でピンチしてズーム、赤目補正、トリミングなど。
▼Mail
リッチテキストフォーマット形式で、太字、斜体などが使えます。また、アドレスをドラッグ&ドロップでto、cc、bccに挿入、親指が使えるようにキーボード機能の拡張などがあります。
▼PCフリー
全てのアプリは無線でアップデートできるため、iPhone・iPadでのみの操作で親機(PC・Mac)が不要になります。これが一番注目したい新機能です。
▼Game Center
獲得ポイントを導入したり、友達の友達までアクセス可能になったりと、Xbox Liveや他のゲームシステムにあるようなコンセプトが加わっています。
▼iMessage
iOS 5端末ユーザー間で、iPhone/iPadへWi-Fi、3G経由で簡単にメール、動画、写真、位置、コンタクトを送ることが可能。
iCloud
新しいクラウドサービスiCloudはApple IDでログインし、iOS 5にアップデートすると自動で5GBの無料ストレージが提供されます。購入済みのアプリや楽曲、書籍などはこれに含まれません。
▼PhotoStream
iOSでは、最新の写真1,000枚までWiFi経由でアップロードすることができ、30日間まで保存可能。
▼iTunes in the Cloud
iTunesで購入した楽曲を再ダウンロードすることがでます。また、そのほかのデバイスに購入した楽曲も自動でダウンロードができます。10台まで認証可能。 そして、最後にジョブズ氏が語る「One more thing…」(最後にもう一つ)はiTunes MatchというiTunesのクラウド化に関連するサービスでした。 CDから読み込んだ楽曲と、iTunesライブラリにある楽曲をマッチングし、iPhoneなどからいつでも、どこからでもワイヤレスで聴けるようになります。音質は256kbps AAC。この機能は、アメリカのみで年間24.99ドルで提供されます。