少しずつ秋が深まっていくこの時期、ファッションが楽しくなる季節でもありますよね。
東京・国立新美術館では、9月20日(水)より「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」が開催。貴重なドレスやドローイング、写真などが262点が集結し、豪華絢爛な世界を楽しめます。
ファッション好きな人はもちろん、サンローランに詳しくない人でもその世界観にうっとりしてしまうはず。
「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」が開催
「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」は、フランスにある「イヴ・サンローラン美術館パリ」の全面協力を得て、日本ではサンローラン氏の没後初めて開催される大回顧展。
クリスチャン・ディオールの急死をうけ、1958年にディオールのデザイナーとして鮮烈なデビューを飾ったイヴ・サンローランは、1962年に自身のブランド「イヴ・サンローラン」を発表します。
その後引退する2002年まで、サファリ・ルックやパンツスーツ、ピーコート、トレンチコートなどを通して、女性のファッションの歴史に大きな影響を与えてきました。
ずらっと並ぶこちらのルックは、1962年の春夏オートクチュールコレクション。水兵の仕事着からインスパイアされたピーコートには金色のボタンを加えることで、船乗りのイメージを都会的にアレンジしているといいます。
今では見慣れたスタイルですが、これこそサンローランらしい、“リラックス・シック”スタイルを現すシルエットと言えそう。白いパンツ合わせが、モードでエレガントな印象を与えていますね。
ジェンダーを超えた、イヴ・サンローランのアイコニック作品
「ファッションは時代遅れになるが、スタイルは永遠である。」これは、イヴ・サンローランの活動に通ずる言葉。彼は男性服から着想を得て、女性服をモダンにアレンジすることが多くありました。
パンツスタイル=男性ファッションというイメージの強かった1960年代においても、積極的に女性ファッションにパンツスタイルを取り込み、ジェンダーイメージを超越してデザインしていたといいます。
さすが“モードの帝王”というだけあって、どれもスタイリッシュで洗練されたファッションばかり。
タキシードやジャンプスーツ、テイラードスーツなど、今となっては当たり前のように女性が着ているファッションも、この頃から確立されていきました。
ファッションによって女性たちを勇気づけ、時代を変化させていったのかもしれません。
舞台作品の衣装、芸術家たちへのオマージュ
舞台芸術や映画の衣装制作など、さまざまな分野で活躍していたイヴ・サンローラン。本展では、彼のこだわりや色使いが感じられるスケッチも、数多く展示されています。
美術作品とファッションを融合させたスタイルも、彼の特徴のひとつ。ピカソやマティス、ゴッホといった有名芸術家に敬意を表した、オマージュ作品を発表しています。
白く照らされた壁一面に、ずらりと並べられたルックは圧巻の一言。
本展のポスターにも用いられている、モンドリアン・ルックも見逃せません。ビビッドなカラーは、表から見えない方法で貼り合わせられ、四角形のデザインを作り出しているといいます。
すっきりとしたフォルムかつ、シンプルなカッティングの作品は、当時アメリカで広く流行したのだとか。今見ても色褪せない、モダンなスタイルですよね。
こちらは、1970〜2007年(1978〜1993年を除く)に、イヴ・サンローランが友人や協力者へ送っていたグリーティングカード。
「Love」をテーマに、ヘビやハート、星などのモチーフを用いたカラフルでポップなデザインは、お部屋に取り入れたくなるかわいさです。
おしゃれなデザインのグッズも要チェック
展示の最後には、グッズコーナーが展開されています。本展の魅力がぎっしりと詰まった図録のほか…
「LOVE」シリーズのグッズも多数ラインナップ。
「YSL」ロゴが刺繍された、トートバッグも展開されていますよ。おひとりさま1つまでだから、逃さずゲットしておきたいところ。
展示を見たら、今よりもっとファッションが好きになる予感です。
イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル
場所:国立新美術館 企画展示室1E(東京都港区六本木7-22-2)
会期:9月20日(水)〜12月11日(月)
休館:毎週火曜日
開館時間:10:00~18:00(毎週金・土曜日は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)
公式サイト:https://ysl2023.jp