外出先でスマホやタブレットを使う人にとって、なくてはならない存在のモバイルバッテリー。
その一方で、電車内で発火した、バッグが燃えたなど、重大な被害につながりかねない事故も起こっているため、なんとなく怖さを感じている人も多いのではないでしょうか。
モバイルバッテリーの「PSEマーク」が義務化
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE:ナイト)が2017年7月に発表した資料によれば、ここ数年でリチウムイオンバッテリーによる事故件数はどんどんと増えています。
上図はノートパソコン、スマホ、モバイルバッテリーを対象にしたものですが、とくに注目したいのがモバイルバッテリー(赤)の占める割合が急上昇していること。
2016年(平成28年)には、全体の事故件数のうち約半数がモバイルバッテリーが原因で起きています。
また、これらの事故で怖いのが、火災など周囲にまで被害がおよぶ点。
そして、こうしたリチウムイオンバッテリーの事故のうち、じつに78%が製品に起因する事故となっています。
つまり、ユーザーの不注意ではなく、あくまで製品が悪かったということになります。
こうした状況を受けて、経済産業省は2018年2月1日に「リチウムイオン蓄電池が組み込まれたポータブルリチウムイオン蓄電池」——つまりはモバイルバッテリーを電気用品安全法(PSE法)の規制対象とすることを発表しました。
この改正により、モバイルバッテリーの製造・輸入業者には、技術基準に適合していることの確認や検査記録の保存などが義務づけられます。
また、販売業者はPSEマークが付けられた製品以外は販売できなくなります。
1年間の猶予期間があるので、上記の規制が有効になるのは2019年2月1日以降となりますが、そこからはPSEマークの付いていないモバイルバッテリーは危険なだけでなく違法でもあるということになります。
ユーザーとしては、しっかりと検査をパスした製品だけを買えるようになるので、これは安心・安全につながる嬉しい改正ですね(^_^)
Ankerではすべての対象製品で対応する
さて、この法改正を受けて気になるのがモバイルバッテリー各社の反応ですね。
モバイルバッテリーと言えば真っ先に思い浮かぶであろうAnker(アンカー)は、さっそく早期対応を行うことを発表しました!
Ankerのように信頼のあるメーカーの場合、もともと独自の品質基準や検査・管理体制が整っています。
そして、その内容はPSEマークの取得に必要な技術基準にも適合しているので、あとは段階的にPSEマークを取得して表示していくとのこと。
私の持っているAnkerのモバイルバッテリーには、すでにPSEマークが表示されています(^_^ゞ
これからの1年間は経過措置期間になりますが、信頼のおける大手メーカーの場合、早めに対応してくることは間違いありません。
皆さんも、今後はモバイルバッテリーを選ぶ際にPSEマークの表示を確認するようにしましょうね♪
経済産業省ニュースリリース
http://bit.ly/2BLXngw
NITE報道発表資料
http://bit.ly/2nOPtue
Ankerニュースリリース
http://bit.ly/2EdyW9n