iPhone 4Sになり、カメラ性能が飛躍的に向上しました。iPhoneで写真を撮る機会も増えましたが、やはりここ一番はデジタルカメラの写真も捨てがたいです。私は超のつくカメラ好き(写真は下手です)で、メインの一眼レフはCanon EOS 5D mark3、サブ機にFUJI X-Pro1、コンデジはCanon Powershot S100という布陣です。これは極端な例ですが。
デジカメで撮影した写真をその場で、種類豊富な画像編集アプリでレタッチしてソーシャルメディアで共有できるので、高価なカメラの使い所が格段に増えます。 常にいずれかのデジカメとiPhoneを持ち歩いていて、共存環境についてあれこれ試し、ようやく固まってきたので記事にしたいと思います。デジカメユーザーの方はどうぞ参考にしてみてください。
私の使い方のポイント
- デジカメ3台とiPhone(iPad)を連動
- デジカメで撮った写真は即iPhoneへ転送しFacebookなどへ投稿
- iPhoneからFlickrへ自動アップロードしてバックアップ
- さらにGoogle+経由でPicasaに自動転送
- 帰宅後は自動でPCへ転送
以上の使い方を以下の環境で行なっています。
今回なくてはならないのが、Eye-Fi カード X2シリーズです。Pro X2は少しお高いですが、ジオタグとRAW転送に対応しているのでこちらにしました。私は2枚のEye-Fi Pro X2(8GB)を3台のデジカメで使いまわしています。 Eye-Fiカードの機能比較はこちら http://eyefi.co.jp/products/compare-cards-japan
そして今回の中心となるEye-Fiアプリ。ダイレクトモードでデジカメからiPhoneに転送した写真を、Flickrやパソコンに転送してくれます。Flickrには自動で撮影日ごとにセットを作成してアップロードしてくれる機能があり得ないほど便利。もちろん、PCにも撮影日ごとにフォルダ分けして転送してくれます。(※iPhoneとPCに同時転送はできません。iPhoneに転送した後PCに転送可能です)
Eye-Fi連動のポイント
- マクロや広角、望遠などiPhoneで撮れない写真をFacebook、Twitterにアップできる
- iPhoneのカメラロールに取り込めるので、再利用が簡単
- FlickrやPicasaなどのフォトストレージにアップロードしてくれるので、バックアップも万全
- PC、Macにも転送してくれるので、物理接続いらず
最も便利なFlickrとの連動
FlickrはiPhone持ちのデジタル一眼レフオーナーのフォトストレージとしては最適のサービスです。
私は有料(Pro)会員です。一眼レフで撮った大きな画像を容量無制限でアップロード可能です。(1枚あたり20MBまで) 無料会員は月間100MBまでOK、一度無料でお試しください。 参考リンク: Flickrの使い方 - 有料版(pro)にアップグレードする Eye-FiアプリをiPhoneにインストールして、ダイレクトモードを有効にすれば恐ろしくFlickrとの連動性が上がります。
iPhoneで撮影した写真も自動でアップロードしてくれます。Eye-Fiを使うなら、ぜひともFlickrをおすすめします。またEye-FiはiPhoneのスクリーンショット(PNG)を除外してくれるので純粋に写真だけをアップロードしてくれる点も◎。
左はデジカメからの転送中の画面です。繋がるとサクサクと取り込まれます。Eye-Fiから転送された写真はカメラロールに入ります。なのでカメラロールから写真を削除すると、Eye-Fiからも消えるので写真を削除する場合は注意が必要です。私はFlickrへの転送が終わってからカメラロールから削除するようにしています。 右はバッジ表示。Flickrへのアップロード残り枚数が表示されます。
Flickrにはこのように撮影日別にセットを作成してアップロードしてくれます。(非公開でのアップロードも可) アップロード日ではなく「撮影した日」で整理してくれるので、ライフログにも最適です。何よりも手動で行うと、セットの作成などがかなり手間で、この部分を自動でやってくれるので、慣れるともう離れられなくなります。
もうほとんど無意識でFlickrに写真が保存される感覚です。
Macにはこのように撮影日別のフォルダ分けで保存してくれます。iPhoneやiPadに転送し、さらにパソコンにも転送するには、iPhoneアプリからの設定が必要です。なぜかパソコンのEye-Fi Centerから行うとiPhoneへの転送をしなくなるので注意が必要です。 ジオタグ、タグも入る! ※ジオタグはX2 Proのみの機能です。
Eye-FiからFlickrにアップロードすると、GPS機能のない5D mark3の写真もこのようにジオタグ(位置情報)入りでアップロードしてくれます。さらにはタグまで付けてくれるという親切ぶり。この機能だけでアプリ出して欲しいくらい便利な機能です。
私は、FlickrへのアップロードはEye-Fi+iPhoneオンリーです。すでに28,000枚近くアップロードしています。全ての写真がFlickrにあると思います。 Flickrはフォトストレージとしては唯一無二のサービスですが、アップロードがなかなか手間です。そこをEye-Fiが見事に補完してくれます。
また、Flickrは業界標準サービスなのでライフログを始め様々なサービスやアプリとの連動性が良いのもおすすめのポイントです。
超おすすめの機能豊富なFlickrクライアント。Flickrに関しては、これ1本ですべてできる! iPad、特にRetinaディスプレイ対応なので新iPadユーザーは驚くほど綺麗に写真を閲覧できます。もちろん、ダウンロードもできるので編集も可。 Flickrを始めたらぜひとも連携させたいサービス「Memolane」
「Memolane」は無料サービスで様々なソーシャルメディアをレーンというひとつのタイムラインで表示してくれるサービスです。Flickrと連携させれば楽しく分かりやすくアップロードした写真を見返すことができます。なかでも一番楽しいのが「memomail」というサービス。1年前の写真やSNSダイジェストをメールで送ってくれます。これが感慨深く毎日の楽しみになっていて、Flickrへの画像アップロードのモチベーションになります。無料なのでぜひお試しください。 リンク:Memolane | 思い出の再発見
Canon EOS 5D mark 3とiPhone
5D mark3になり、SDカードスロットが追加されEye-Fiにも対応してiPhoneとの親和性がとても高まりました。 CFカードにはRAW画像を保存し、SDカードにはJPGを保存する設定にしています。
iPhoneにはマクロがないので、花などの写真は1cmマクロのあるコンパクトデジカメに比べると物足りません。先日の「スーパームーン」これもiPhoneでは光の玉程度しか撮れません。
これは、Canon EOS 5D mark3に300mm望遠レンズをつけて撮影。Eye-FiでiPhoneに転送し画像編集アプリでトリミング後Facebookにアップした写真です。こういう芸当がなんなくできるところがEye-Fi環境の良いところです。
京都、哲学の道で5D mark3で撮影。このようなiPhoneでは撮れない写真を、旅先からすぐに共有できます。RAW + JPGで撮影しているので、家でじっくりRAW現像することもできます。
SDHCに対応していれば(最近のカメラは対応してます)ほぼ、Eye-Fiカードを利用できます。
下記サイトで対応状況をご覧下さい。
Eye-Fiカードは私のカメラに対応していますか? << よくある質問 << サポート << Eye-Fi Japan
私の持っているCanon EOS 5D Mark 3やCanon Powershot S100などは、メーカーが公式に対応しているのでカメラの設定メニューに「Eye-Fi設定項目」があり、カメラ側でON,OFFの制御などが可能になっています。FUJI FILMのX-Pro1は、カメラ側にメニュー項目などはありませんが転送はできます。
Eye-Fiのセットアップ
初期セットアップ方法は以下のページに分かりやすく記載されています。
Eye-Fiジャパン公式ページ
Eye-Fiカード ダイレクトモードのオンラインサービスの設定
設定はパソコンから行います。最初はEvernoteへの転送を試みたのですが、プレミアムでも容量オーバーしてしまうのでやはり餅は餅屋、Flickrにアップロードすることにしました。 編集からプライバシーを「プライベート」にしておけば自分以外から写真を見られることがないのでおすすめです。
Google+のインスタントアップロード機能を使ってPicasaに無制限でアップロードする。
私はGoogle+をSNSとしては積極的に利用していませんが、このアプリに含まれる「インスタントアップロード」機能がとんでもなく便利なので欠かせません。Eye-Fiで転送した写真をこのアプリ経由でPicasaに自動アップロードしてくれます。FlickrがメインフォトストレージでPicasaが予備、という感じで使っています。 PicasaはGoogleが提供するフォトストレージサービスです。Google+と統合され、特筆すべき「インスタントアップロード」という素晴らしい機能があります。
Google+経由でPicasaへアップロードする写真は、長辺が2,048ピクセルにリサイズされてしまいますが。無制限で保存可能です。Google+アプリから設定を行うことで、iPhoneのフォトライブラリの写真を自動アップロードできます。画像サイズ2,048ピクセルを許容できる方はこちらをメインのフォトストレージにしてもいいと思います。私はサイズが一部ですが許容できないので、Flickrをメインにしてこちらはサブとして利用しています。
また、インスタントアップロードはiPhoneのスクリーンショット(PNG)も転送してくれるので、この点がFlickrと住み分けできる点です。(Eye-FiはFlickrへPNG画像の転送を行わないため)
参考記事: 無料の保存容量の制限 - Picasa と Picasa ウェブ アルバム ヘルプ
パソコン版のGoogle+から見た画面。このように写真>携帯電話の中に非公開で保存されています。
インスタントアップロードの設定はGoogle+アプリの設定から行います。「アップロードするタイミング」からインスタントアップロードをオンにしてネットワークを選択します。「Wi-Fi/モバイルネットワーク」を選択するとWi-Fi環境のない外からもアップロードしてくれます。あとは時折、Google+アプリを起動すればOKです。 Google+を使ったライフログの記事もおすすめです。 Google+を万能のライフログツールにする「ひとりG+」のすすめ
Eye-FiでiPhoneに転送した写真をさらにパソコンへも送る
iPhoneに転送した写真をパソコンにも転送したい場合、Eye-Fiアプリからアップロード設定を行います。iPhoneで撮影した写真も転送したい場合「携帯内蔵カメラ」をオン、「パソコンへのアップロードを行う」をオンにします。
自宅に帰り、iPhoneとパソコンが同一のWi-Fiネットワークに接続されると、パソコンへの転送が始まります。私の場合、これで写真がiPhone、Flickr、Picasa、そしてPC、おまけにiCloudのフォトストリームの5ヶ所にあると言うことになります。これが一切物理接続なしでほぼ自動ですからEye-Fiおそるべしです。
以上、デジカメとiPhoneの連携例をお届けしました。ちょっと極端な例ですが、デジカメを持ってる方に参考になればと思います。
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