おとめ座
過渡期に立つ
ポスト雇用時代の「働く」
今週のおとめ座は、「クォリティー・ワーカー」という言葉のごとし。あるいは、自分の仕事やキャリアをしっかりと自分でコントロールしていこうとするような星回り。
「働く」ことをめぐる環境が劇的に変化しているいま、中長期的に考えれば、私たちは企業も働き手もともに選択のオプションが急速に広がっていく過渡期に立っているのだと言えます。
そこでは新たな働き方への適応だけでなく、新たなストーリーもまた求められており、それは「成功」の基準はなにも売上や成長率に限らないこと、「会社」もまた経済的利益の追求や成長だけを目的とするものではないこと、などの再定義の問題と表裏の関係にあります。
端的に言えば、従来までのような「務める」感覚をベースにした雇用=安定の時代はいま急速に終わりつつあり、フリーランス的な立ち位置や意識を今後は大多数の人が持たざるを得なくなっていくでしょう。
その中で、「好き」だけで自分のキャリアやモチベーションをデザインしようとするのではなく、働くことを続けていくための栄養となる自分なりの「ミッション」を抱いていくことができるかどうかが、優れた働き手(「エリート」という意味ではなく)の指標となっていくのではないかと思います。
23日におとめ座から数えて「看板と役割」を意味する10番目のふたご座で、新月を迎えていく今週のあなたもまた、目の前の利益やルーティンを追うのではなく、俯瞰的な視点から自分の立ち位置やストーリーを見据えていきたいところです。
想像力が生きる道を開くとき
「自殺とは想像力の断絶のこと」だとすれば、今週のあなたは、自分自身やその周囲に連なっている世間をある種の自殺状態から救おうとしているのだとも言えるかも知れません。
大げさに聞こえるかも知れませんが、“想像力の贈り物”としてのストーリーというのは、本来そこで織りなされたイリュージョン一つで人生を変えてしまうほどの力を秘めているものなのです。
あなたが何気なく身を置いている日常やその傍らに転がっている経験を贈り物へ変えて、そこにあなたなりの想像力を乗せて、粛々と解き放っていきましょう。
贈り物に必要なのは特別な才能やたくさんのお金などではなく、ごく普通の人間の素朴な心をもって、他者の願いに開かれてあること。奇蹟や驚異というものも、この世に存在している者同士の素朴な交流を通してはじめて成立するものなのだということを覚えておくべし。
今週のキーワード
クォリティー・ワーカーに最も必要な資質は「倫理的想像力」