おとめ座
魂ころがし
出口王仁三郎の惟神
今週のおとめ座は、八方転びの玉のごとし。あるいは、自我の封を切って自身の魂を世界へ開示していくような星回り。
仏教の教えの中に「如意宝珠(にょいほうじゅ)」という霊験を表す宝の珠が出てきますが、これを宗教家の出口王仁三郎は「八方転びの玉」(『水鏡』)と言っていました。
これはつまり、人が来て、それに突き当たって転んでも、いささかの角もないために人を傷つけることもなければ、わが身を傷つけることもない。そういう状態まで磨き上げられた人の心のことを言っているのだろうと思います。
もちろん、これは一つの理想ですから、最初から心が玉のような状態にある人などいない訳ですが、そのつもりで外へと転がっていくことが大事なのだと出口は言っているのです。
人の心は遠心的ですから、外へ外へと向かっていこうとするし、それを内へと引っ込めてしまえば狭い胸がなお苦しくなってきてしまう。ただその一方で、魂も決して傷つけてはいけない。
外へ心を転がして、そこで何か思いがけない事件が起こったとしても、雨や風が吹きすさんでいるくらいに考えたら良い。
本来そこで何が起こったとしても、あなた自身の価値が傷つけられることは一切ないのだ。そのことに気付くか気付かないかの違いだけなんだ、と。
おとめ座から数えて「動き回る自由」を意味する3番目のさそり座へと太陽が移っていく今週は、そうした「惟神/かんながら(「神でいらっしゃるままに」「神として」の意)」に意をとめて活動していくといいでしょう。
出会いの二つの型
これはさまざまな異なる言い方で言われることですが、人や出来事との出会いには動脈に乗ってくる出会いと静脈に乗ってくる出会い、あるいは強い出会いと弱い出会いの2つがあります。
前者は、周囲の見つけやすいところにいる相手に、自分から衝動的にぶつかっていくことで作り出されるものだったり、相手の好意や意図が分かりやすい関係性のこと。
そして後者は、間接的なつながりの先にいる相手と、流れゆく時間の中で互いの様子を見計らいつつ出会う機会を作っていくことで得られるものであり、相手が何を考えているのか、いまいち分からないような関係性のことです。
今週のおとめ座のあなたの場合、特に後者の出会いや関係性の大切さを、改めて実感していくべきタイミングなのだと言えるのではないでしょうか。
分かりにくさや微弱さの先にある豊かさに目を向けて、丁寧に、しかし時には大胆に自らの魂を開示していくべし。
今週のキーワード
如意宝珠