おとめ座
心をこめて声をかける
ホーミーという逸脱
今週のおとめ座は、ホーミーを馬に聞かせるモンゴル男のごとし。あるいは、言葉の内容ではなく声のかけ方や響かせ方を通して、他者との繋がりを深めていくような星回り。
「ホーミー」とはモンゴルに伝わる歌唱法で、遊牧民が家畜を呼ぶために使っていた発声が元祖と言われています。
1人で低音と高音、2つの音を同時に出していくことが特徴で、初めは「こんな音を人間って出せるのか」と驚くばかりなのですが、次第にどこか懐かしさを感じさせる不思議な響きに引き込まれていきます。
それは人間だけに限らないようで、モンゴルでは草原で馬に乗りながらホーミーを歌うと馬も嬉しいらしく、こちらに耳を向けて聞いてくれるのだという話を、実際にモンゴルの人から聞いたことがあります。
私たちは普段、動物に話しかけることをどこか「おかしい」と感じていますし、それはどこかで会話の通じない相手には話しかけたり話を聞いたりしてはいけないというコードとなって社会のあちこちに張りめぐらされています。
ですが先のモンゴル人の話などを聞いていると、そうしたコードは人間が本来備えているコミュニケーションの可能性を著しく制限してしまっているのではないかと思います。
今週のあなたは、ある意味でそうした社会的に強制されたコードからいかに逸脱し、コミュニケーションの可能性を模索していくことに可能性を感じていくことができそうです。
大切な合図としてのウインク
ここでひとつ、いや2つ質問です。
最近ウィンクをしたのはいつでしょうか?
そもそも、誰かに何かを伝えるためにちゃんとウインクしたことはありますか?
「ウインク」といのはもっともその意味するものが微妙なジェスチャーのひとつで、もともとは、単に目が合ったことを強調するための「合図」を示すものでした。
例えば夢の中で出会った相手がウインクをしてきたら、それは「これは夢だぞ、さっさと目覚めろ」という合図ですし、何らかの決定的な「ふり」をしている相手にウインクをすれば「自分は気付いているよ」という合図になります。
今週は、何か大事なことを共有できそうな相手には、きちんと合図を送っていきましょう。
今週のキーワード
相手の心にノックしていくこと