おうし座
<暗い春>という感覚
根源的な暗さの感覚
今週のおうし座は、「暗いなあと父のこゑして黄沙せり」(小川双々子)という句のごとし。あるいは、現実的な問題と、もっと高次元の精神的問題との葛藤と、向き合っていくような星回り。
春の偏西風にのって遠くモンゴルや中国の砂塵が飛来してくる現象を黄砂といい、かつての武蔵野では、それに関東ローム層特有の土ぼこりも加わって、目をあけてられない時もあったのだと言います。
ただ掲句の場合、そういう物理的な意味合いもあるのでしょうが、もっと精神的というより、存在論的な意味合いも含まれているように思います。
つまり、どうにも抗えない現実や時代のただ中で生きざるを得ない種としての、人間の暗さと言いますか。それが、父親の何気ないつぶやきによって、むくむくと広がっては黄砂のように心を覆う。
そんな「春愁」という言葉にさえ収まりきらない、暗い春の、根源的な寂しさ。
今週のあなたは、そういったある種の形がないような問題を物理的な問題に重ねつつ、静かに向かいあっていこうとしているのかもしれません。
有益な努力とはいかなるものか
心の惰性を、そしてそれがもたらす暗い現実を、私たちはいかにして乗り越えていくことができるのか。
シモーヌ・ヴェイユは『重力と恩寵』の「注意と意志」という項の中で、
「求める目的とは反対の結果を生む努力がある。たとえば、気難しくなった信仰深い女、まやかしの禁欲主義、ある種の献身、等々」
と述べたあと、
「一方、たとえうまくいかないことがあっても、いつも有益な努力もある」
と続け、どうやって両者を区別したらよいかという自問に、次のように答えています。
「おそらくこうであろう。前者は、内心のみじめさに対する(まやかしの)否定を惹き起こし、後者は、自己のありのままの姿と愛する者との間のへだたりをたえず注意させることによる」
調和の実現(「つよく握られる痛み」)は、断絶と自らのみじめさへたえず注意していく努力から作りあげられる。今週は、そんなことをどこか頭の隅において過ごしてみてください。
今週のキーワード
注意と意志
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