おうし座
イージーライダー
「うまくいく」ためのちょうど良さ
今週のおうし座は、馬と騎手との関係のごとし。あるいは、「うまくいく」ための配置や距離や関係を調整していこうとするような星回り。
親子二代の競馬の騎手であり、叔父や従兄弟にも競馬関係者の多い福永祐一さんは、馬と騎手との関係について大変興味深いことを述べていました。
いわく、騎手には馬の力を120%にすることなどできない。馬に騎手が乗った時点で、騎手は馬に対してマイナスにしか作用しない。だから、騎手にできることは、そのマイナスをできるかぎり少なくすることなのだと。
騎手は軽量することももちろんですが、大切なのは言うまでもなく、馬の姿勢に対する騎手の姿勢や乗馬フォームであって、馬の運動にあわせた体重移動をその都度その都度調整していくことで、馬が本来もっているポテンシャルが発揮されるパーセンテージを40を50に、できれば60を70へと、少しでも下げないようにしていくことでしょう。
一連の流れに参与している複数の存在者同士による「うまくいく」関わりとは、まさにこのようなものなのかも知れません。
30日におうし座から数えて「愛着と接触」を意味する2番目のふたご座で月蝕の満月を迎えていく今週のあなたもまた、仕事の道具や環境であれ身近な人間関係であれ、どれだけ自身の負担を少なくすることができるか追求していくといいでしょう。
無理を減らして安心を増やす
東アフリカ・タンザニアのエヤシ湖周辺で1万年前と変わらぬ狩猟採集生活を送る少数民族ハッザ族のデータを見ていくと、たいていの男はいつも3~4人の決まったメンバーとチームで狩りに出かけ、あとの時間は家族とのコミュニケーションに終始しています。
おそらく、現代に生きる私たちにおいても本来いわゆる「親友」と呼べる数の上限はこれくらいなのではないでしょうか。SNSで1万人のフォロワーがいても、Instagramに写真をアップすれば即座に“いいね”が100以上はつくようになったとしても、精神が「興奮」するばかりで決して「満足」や「安心」などのシステムは活性化してくれません。
そもそも、人間の脳というのは人間関係を作るのが苦手なのではないかとさえ思います。ジャンプの漫画の主人公のように、たくさん友達を作る必要もないし、たくさん友達がいた方が人として価値が高い訳でもないのです。
今週のおうし座も、3人なら3人、5人なら5人とある程度親密な人間関係のキャパを決めて、それ以外とは一定の線引きをしていくくらいのつもりで過ごしてみるといいかも知れません。
今週のキーワード
上限や範囲を決める