おうし座
調和へ向けた訓練
道の先へ行くために
今週のおうし座の星回りは、朝靄の中に聳えたつ神殿の回廊を行くよう。あるいは、これまで心の奥底に隠れていたものが次第に開かれつつあるのを実感していくこと。
図像などでDNAの螺旋を見ると、いつも昔なにかで見た神殿の回廊が思い起こされる。そして、回廊を下りながら、その荘厳さに眩暈を覚えるのだ。
けれど一方で、そうしてしばらく歩を進めていると、必ずその途中で回廊の脇で眠っている朝靄(あさもや)のごとき怠惰に足をとられ、行く先を阻まれてしまう。
それでこちらも、ああ、これ以上は自力では難しいのだろうな、となんとなく察知する。
そういう夢を繰り返し見させられていたのが2019年のおうし座だとすれば、2020年へと移っていく今週のあなたは、他力に引っ張られるようにして回廊の先へと歩みを進めていくような展開に入っていきやすいのだと言えます。
きっとそれは、おうし座の人たちが自信をもって新しいサイクル、新しい現実を歩み始めているから。そして、それが自らをとりまく‟配置”によってたえず態勢づけられていることにも、はっきりと明瞭に気付き始めているからでしょう。
調和への標
「見たくないものは見なくてもよいのだ。 見たいものだけ見ればいい。 見るべきものを見ていれば。」
これは橋龍吾の「戒律」という詩なのですが、副題がついていて、「調和(モラル)への標」とあります。
この副題は、そのまま「どうやってこの先の歩みを進めていけばよいのか?」という問いへの答えにもなっているように思います。
つまり、自分と世界とを調和させるために。あるいは、自分という一個人の人生と、決定的に触れ合わざるをえない他のいのちのそれとの間に、不調和をもたらさないために。
そしてこうした意味での調和こそが、先の‟配置”に他ならないのです。
例えば、熟練のハンターは、その長年の経験で培われた勘で、”配置”が成立した瞬間を逃さず捉えることができるのだと言います。
今あなたはその訓練をしているのだと思ってください。
今週のキーワード
主体と配置