おうし座
隠遁の必要
路傍の石仏
今週のおうし座は、青空の下に座っている露座の石仏のごとし。あるいは、静かながら、いかにも嬉しそうな顔をして、孤独をあたためていくような星回り。
先週後半から逆行を始めたおうし座の天王星は、これからしばらくの間同じくやぎ座で逆行中の土星と吉角をといっていき、今週はその幕開けにあたります。
天王星は既存の古いシステムや硬直した体制をより望ましいものへ書き換えていくための「革命」と関連する惑星であり、おうし座は「身体的な心地よさないし五感の満足」と最も縁の深いサイン。
占星術家のあいだでは、これから約7年間続いていくおうし座天王星時代に、その2つが結びつく分野やシーンで着々と変革やイノベーションが引き起こされていくものと言われています。
12サインの中でもっともその強い影響を受けるであろうおうし座の人たちにとって、今週は自分自身の生活や暮らしを見つめた上で、一体何を変えていくべきなのかについて、改めて考えていくのには最もふさわしいタイミングとなっていくはず。
自己をとりかえそうと、突如これまでいた流れや群から離脱したくなる人も出てくるかもしれません。
ただ、それは気まぐれや心の病気のようなものではなく、昔でいう「隠遁」への衝動に近いものなので、軽く流さずじっくりと向き合っていくといいでしょう。
何ができるかではなく、いかに在るか
ある思想家が自著の論旨を次のように結んでいました。
現代を生きる私たちは、「もつこと」(having)と「すること」(doing)と「あること」(being)の関係とそれらの違いについて、ますます問いなおさなければならなくなっているのではないかと。
例えば何もしていなくても、ただそこに在るだけで、圧倒的なパワーを発揮するということもあるだろうし、逆に何か立派な道具や資格を所有していたからと言って、それが必ずしも自分らしく働いていくことを助けてくれるとは限らない。
場合によっては動きの幅を狭め、自分という存在をつまらなくしてしまうかもしれない。
特に、何を持つのか、何をするのか、ということと、いかに在るのかを混同してはならないし、今週はこの3つ目について、より深く問うていくことが求められているように思います。
今週のキーワード
Be here now