さそり座
五感と第六感の密接な関わり
第6感を発揮するには
今週のさそり座は「柚子の香の湯気たつ力うどんかな」(千葉美森)という句のごとし。あるいは、かすかに入り混じった微細なエネルギーによって大きく変じていくような星回り。
一切れの餅が入ったものが“力うどん”。
餅は元来、ハレの場で食べるおめでたい食べもので、自然の神様のちからをいただくものであり、また腹持ちも良いことから、底力が付くという意味で「力」と名づけられたのでしょう。作者はそんな柔らかな餅のちからを、心身に取り込もうとしている訳です。
掲句ではまた色の取り合わせも際立っている。うどんの白に、餅の白、湯気の白。白1色のお椀の中で、点々とした柚子の黄色がやけに鮮明に浮かび上がってきます。
柚子というのは果肉よりも皮のほうが栄養価が比較にならないほど高く、特にビタミンCの含有量は柑橘類のなかでもトップクラス。ですが薄くそいだり、おろし金でおろした柚子の皮はお椀の中ではとてもさりげない存在にすぎません。
ですが、独特の香りと風味の醸す存在感は力うどんのいのちと言っても過言ではないのではないでしょうか。
同様に、今週のあなたもまた、一見するとさりげない引き立て役にしか見えないものの中に秘められた大いなるパワーに気付き、それを自らの内に取りこんでいくことになるでしょう。
からだが一番知っている
例えば栄養学といっても食品を分析するだけで、どういう食べ物がどこのために必要なのかというと、実はあまりよく分かっていないのです。
だからどんな食べ物が今の自分に栄養になるか、食べた栄養がどのように分配されるか、なぜ自分はこういうものを旨い、まずいと感じるか、それななぜなのか、は栄養学だけでは決して分かりません。
やはり、できるだけからだの声を聞きながら、実際に食べてみるしかないのです。からだには自分にちょうどいい栄養を、必要な分だけ調節して摂取する働きがある。頭では分からないことでも、ちゃんとやっている。そんな自分のからだを、もっと信頼していきましょう。
今週のキーワード
脳を超えて