さそり座
存在論的見直し
回復の鍵としてのノイズ
今週のさそり座は、徳島県神山町の事例のごとし。あるいは、存在論的な安心感を見直していこうとするような星回り。
徳島県神山町は、のどかな自然に囲まれた人口約六千人、高齢化率は46%と一見すると日本国内で増加している過疎地の典型なのですが、近年多くのIT系企業がサテライトオフィスを作っていることで知られ、他にデザイナーや商店を開く人、起業する人などじつに多様な人びとがこの町に活動拠点を移し、地域コミュニティと関わりながら暮らしています。
彼らが惹きつけられている「暮らし」とは、例えば、日常的に自然と接する多くの機会や、気温や湿度などの影響を受けやすい一方で四季の変化にも気付きやすい古民家という住環境、さらには自然の中でイノシシ狩りや石積みを体験すること、野菜や米を作ることの大変さを身近に感じることなど、都会では削ぎ落されていたある種の「ノイズ」を存分に含んだものです。
しかし、そうしたノイズこそが日常のルーティン化を阻止し、人びとに身体性を取り戻させ、そこに利害に直結しないちょっとしたやり取りを通じて信頼されたり感謝されたりすることなども加わって、人間の根底レベルでの嬉しさを感じるのではないでしょうか。
7月2日にさそり座から数えて「病いの中心」を意味する6番目のおひつじ座で下弦の月を迎えていくあなたもまた、生活リズムの見直しを図っていくにはもってこいのタイミングと言えるでしょう。
記憶の欠落を埋めていくこと
子ども時代に、大事にしていたおもちゃや当時の写真、将来の自分への手紙などを容器に入れて、地中に埋めたことはありませんか?
もし実際にそうした経験はなかったとしても、誰しもが記憶の底にそうした「タイムカプセル」のようなものを持っているものです。
いまあなたは先行きが不透明な状況の中、少しずつ明かりが差してきていることを実感してきているはず。
そんなあなたに必要なのは、記憶に沈んだ思いや、忘れていた願望、昔インプットしたはずの計画を思い出すこと。それらこそがあなたの「しがらみ」や「コンプレックス」と深い関連がある可能性は少なくないでしょう。
当時読んだ絵本をもう一度開いてみたり、よく遊んだ場所を訪れてみるのもいいでしょう。うまくいけば、あなたの中で眠っていたものが目を覚ましてくれるはずです。
さそり座の今週のキーワード
無意識下の箱をあける