さそり座
自己愛と価値観
「見て飽かず」を大切に
今週のさそり座は、「ゐるゐると岩魚の淵を見て飽かず」(藤本安騎生)という句のごとし。あるいは、内側から自然と溢れてくるものは受け入れ、そうではない“妥協”を身の回りからなくしていくような星回り。
大きな岩の上から川の淵をのぞきこむと、黒い影が行き来しているのが見える。ハッと息を潜めながら、思わず「ゐるゐる」と岩魚(いわな)に気づかれないように盗み見ている感じがよく伝わってくる。
そして締めくくりは「見て飽かず」。見ているだけで嬉しくなってくるような、子供に返ったようになんだかワクワクしてくるような、そんな思いが溢れてくるのでしょう。
こうした感覚は、まさに今週のあなたが最も大切にしていきたいところのものだと言えます。
特に人間関係において、見ているだけでなんだか調子が悪くなってくるような人とは距離を取ったり、きっぱりと付き合いを断ったり、視界に入らないようにすることは最低限の目標となっていくはず。
そういう意味では「ゐるゐる」「見て飽かず」というときの喜びが湧きあがってくるような感覚というのは、案外深いところにあるのです。
その姿や痕跡をとらえただけで、そういう感覚を抱くことのできる相手をとことん見つめていくことで、あなたらしい身の丈にあった価値観が育ってくるのだと思います。
自分への贈り物を考えよう
「大人同士の夜」
「テレビもケータイもいらない夜」
「新しい自分に目覚める」
「夢と冒険のはじまり」
例えば、マスターカードのCMで紹介されていた「プライスレス」なものは、どれもその人たちの人生の中での貴重な「体験」であり、味わう価値のある特別な「瞬間」でした。
人生は長いようで短く、けれど意識すればそれなりの準備期間を設けることができます。
戦乱で重症を負って故郷に隠遁した元武将のラ・ロシュフフーコーは
「われわれは幸福も不幸も、自己愛に見合う分しか感じることができない」
という箴言を残しました。
今週は、人であれ物であれ体験であれ、自分への人生をかけたプレゼントとして捉え、思いを馳せてみるのもいいかもしれません。
今週のキーワード
プライスレス