いて座
風のようにさりげなく
風紋のとき
今週のいて座は、「寒風や砂を流るる砂の紋」(石田勝彦)という句のごとし。あるいは、人知れず立ちあがり、そっと遠くへと歩み出していくような星回り。
人影のない冬の砂丘。そこに風が吹き荒れて、表面にできた紋様が次から次へと消されては、形を変えつつまた現れる。そこに人はいない。だがそういう風景を詠まざるを得なかった作者の息遣いに思いを馳せると、この句を詠んで、どこかへ立ち去っていく気配の遠のきのようなものが感じられてくるから不思議だ。
同様に、もしかしたら今のあなたもまた、ひとつの仕事を終え、これまでいた場所から風のように立ち去っていこうとしているのかもしれません。
いて座というのは、どこか永遠の流動性を思わせる星座であり、そうすることでイキイキしてくるところがある。
そういうことをフッと思い出していくこともまた、今週のひとつのテーマなのでしょう。
未知と未来は表裏の関係
未知なる自然の中で、普通の人が見ることのないものを探し、観察し、狩りをする。それがもし物質的な豊かさを求めての行動ならば、かなり無理のある活動と言わざるを得ないでしょう。
すぐに歩みを止めて、あたたかく安全なわが家へ帰るべきです。ただ未知なる自然という「無意識のエネルギー」の中を探っていくということは、いつか必ずやってくる危機の際に生き延びるための技術や資産を積み上げていくということでもあります。
そんな「未来」をみずからの手で掘り当てたいのなら、思い切って未知なる自然へと飛び込んでいきましょう。そのための心の準備をしていく時です。
今週のキーワード
風の音