いて座
可能性を揺籃せよ
賭けに出る
今週のいて座は、「ノアの箱舟」に乗り込むことを勇気を持って選択していくような星回り。
ノアは聖書に登場する、世界を大洪水が襲った際に家族と多種の動物を乗せた「霊的な羊飼い」の象徴ですが、今週のあなたも身の周りで傷つき、分断され、自分の可能性を信じきれなくなっている仲間や同胞の面倒を、自分こそが見なければという気になっていくのかも知れません。特別人の世話が好きという訳ではなくても、関心が自然と未来や次世代へと向かうと、そこで誰かと共に生きていくためのビジョンを描き、掲げていくことに賭けてみたいという気持ちは多かれ少なかれ生まれてくるものです。
そしてそれは結果的に、現在の自分が属する世界で支配的な立場を確立していくことではなく、むしろ社会のはじっこギリギリに位置取りつつ、移行や変容といった過渡期を生き抜く、という姿勢へと繋がっていく。
今週はその端緒をつかむためのチャンスウィークなのだとも言えるでしょう。
ラン ラン ララ ランランラン
安息の地に至るまでは、「気球に乗ってどこまでも」。とはいえ、そうした状況下において、羊飼いはどのような指針に従い、いかなる価値観に導かれるべきか?
例えば内田樹の『日本辺境論』の次の箇所は、その点で示唆を与えてくれるでしょう。
「私たちの外部、遠方のどこかに卓越した霊的センターがある。そこから光が同心円的に広がり、この夷蛮の地にまで波及してきている。けれども、その光はまだ十分には私たちを照らしてはくれない。(中略)宗教性の出発点はなによりもまず私を絶対的に超越した外部を構想できる能力と、おのれの無知と未熟を痛感する感受性にある。(中略)自らを霊的辺境であるとする態度から導かれる最良の美質は宗教的寛容である。」
今週のキーワード
ノアの箱舟、霊的羊飼いの役、過渡期を生き抜く、内田樹『日本辺境論』、「気球にのってどこまでも」、宗教的寛容