いて座
新しい舞台へ上がる準備を
嵐の前の静けさ
今週のいて座は、「台風をみんなで待つている感じ」(中田美子)という句のごとし。あるいは、いよいよ移り変わりの時が来たことへの確信を深めていくような星回り。
注意しなければならないのは「台風をみんなで待つている」のではなく、「台風をみんなで待つている感じ」であるということ。
つまり、特殊な一度きりの体験を描いているのではなく、何度も体験を重ねる中で覚えてきた「感じ」があって、それを書き留めているのだ。
したがって「みんな」というのも、家族かもしれないし、学校や仕事場の仲間かもしれないし、それとも国民全体ということだってあるだろう。大型の台風であれば、猛然とした雨と風で生活風景が一変し、命の危険に晒される可能性だってある。
固唾を飲んで迫りくるものの到来を、今か今かと待ち望んでいる時の緊迫感という意味では、かつての戦争の際は、まさにそんな「感じ」であったはずだ。
では、今、あなたは何を待っているのか。
それが吉事であれ凶事であれ、今週のいて座は、さながら台風の猛威を前にした人間のように、だんだんと感覚が研ぎ澄まされていくように感じられてくるだろう。
水面下での動き
この宇宙では「現状維持」など本当は存在しない。一見、落ち着いていて変化などないように見える静的な調和すらも、実際には絶えざる動的平衡のもとで成り立っているに過ぎないのだ。
逆に言えば、「現状維持でいこう」という態度はすべからく自分の内部や周囲との動的平衡を破壊していかんとする宣戦布告に他ならないことになる。
このことは、今のあなたならばよく分かるはずだ。
まだ際立った人生の変化の最中にいる訳ではないにしても、水面下ではギリギリのところまで葛藤が高まっていたり、今にも決壊寸前のダムのように「その時」が迫っていること、そしていったん始まれば、それがドラスティックな変化となるだろうこともうすうす感じとっているのではないか。
その意味で今週は、自分を取り巻く目に見えない力の流れがどこへ向かっていこうとしているのか、できるだけ四股や肚で感じとってみてください。
今週のキーワード
フロー心理学