いて座
壮大なるセルフツッコミ
ボケからサメる
今週のいて座は、「王冠のごとくに首都の冬灯」(阿波野青畝)という句のごとし。あるいは、自分の中の過剰な思い込みを外していこうとするような星回り。
季語は「冬灯(ふゆどもし)」。掲句で詠まれているのは、まだ戦争から復興期の東京の繁華街であり、冬の厳しい寒さに当時の日本人の置かれていた状況もかけているのでしょう。
きっとどこか高いところから、まるで豪奢な「王冠」のようにキラキラと輝く街を見て、関西生まれの作者でさえ「さすがやなあ」と呟いている……。
と、素直にそう思えたとしたら、きっとあなたは善人です。
だいたい、ネオンでうるさいだけの「首都」ごときを関西人がそんなに簡単に褒め称える訳がないはずで、「王冠」にはビール瓶の「フタ」という別の呼称もあることですし、「なんや、よう見たらヤスモンの瓶のフタみたいやないか。おぉサブッ!」といった本音を織り交ぜているのでしょう。
うっとりしていると見せかけて、しっかりツッコミを入れてくる。このあたりは俳人でもさすが関西人は違いますね。
先週からいて座の守護星である木星と夢と非日常の星である海王星が強烈に作用しあっていましたが、今週あたりそこから脱していくためにも、それなりの醒め感やツッコミの冴えを発揮していきたいところ。
自分の後ろ姿を見ていてくれる存在
例え知り合いがたくさんいたとしても、本当の意味で友人と言えるのは数えるほどしかいないかもしれません。ただ、誰であれ、自分の「後ろ姿」を見ていてくれる存在を持たない人というのも、いないのです。
それが何であれ、必ず自分の「後ろ姿」を見ていてくれる存在はいて、そのまなざしに応えることのなかに、幸せというものの実感は生まれてくる。
もし、今あなたにそういう存在の心当たりがないのならば、「心」を後ろにもっていくための方法を発見しなければなりません。それは、ことさえ決断すれば、案外に簡単なことなのです。
心に決めたら、一晩よく眠って、もう一度起きてから考える。寝不足だったら、昼寝してから考える。それだけでも、心は後ろに回ってくるものです。ぜひ試してみてください。
今週のキーワード
人間にツッコミを入れてくれる存在としての夜空の星々