いて座
制度やカテゴリーを超えて
この世界を包み込むために
今週のいて座は、「チョコチップクッキー世界ぢゆう淑気」(野口る理)という句のごとし。あるいは、全世界を包んでしまうくらいの大風呂敷を広げていくような星回り。
新年の天地に満ちる清らかで厳かな気配のことを「淑気(しゅくき)」と呼びますが、それはともかく「世界ぢゆう淑気」と「チョコチップクッキー」って確かに音が似てますよね。試しに、何度か声に出して読み比べてみてください。
似てるなあという確認にとどまらず、なんだか不思議と笑えてくるようなハッピーな気分に包まれてくるはずです。もちろん、これは俳句だからこそ可能な‟技”であって、祝いの席などで真顔でこんなことをつぶやいても、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をされるだけでしょう。
ただ、そういう技を繰り出していくことこそが、今のそして2019年晩秋ごろまでのあなたの一大テーマでもあるのです。
多少強引でもいい、あなたが力強く打ち出していくことによって、他の誰かがハッピーな空気に包まれ笑顔になっていくような大風呂敷を、覚悟と勢いを持って広げていきたいところ。
両性具有性を高めていく
インド独立の父・ガンディーがその晩年、若い女性の世話をすることを通して、自分の中の母性を育てていこうとしたという話を聞いたことがあります。ガンディーに限らず、男性は女性のようになりえるし、当然その逆のケースもまた然りでしょう。
内なる立場が変わっていくと、必然的に見える風景もまた変わってきます。特定の性や役割に自己を同一化していると、どうしても相手にも役割や、型にはまった愛を求めがちになりますし、何より自分の許せる範囲がどんどん狭くなっていきます。
逆に、人が自分の内なる両性具有性を育て、相手にもそれを認めることができていく時、その関係は自然と豊かになっていきますし、見える風景も以前より大きく広がっていくでしょう。
もしかしたら大半の人は大人になり、自分を特定のジェンダーや社会的立場に縛り付けるようになることで、世界を小さくしがらみの多いものにしてしまっているのだと言えるのかもしれません。
ガンディーではないですが、今週は自分自身や自分の生きる世界をいかに広く大きく豊かにしていけるという問題を、まずは自分の足元から考え直してみるといいでしょう。
今週のキーワード
内なる異性に問いかける