いて座
自分にとって自然なこと
ベーシックのB
今週のいて座は、さながら「Bライフ」に入門していくような星回り。あるいは、長い長い人を生き抜いていくために、最低限必要なものを改めて見定めていくこと。
「Bライフ」とは高村友也さんの造語で、「複雑な法律や理不尽な常識が襲い掛かってきても、それらを闇雲に乗り越えるのではなく、右へ左へ受け流す」ことを目指した、「安い土地でも買って適当に小屋でも建てて住んじゃおうという、言ってしまえばそれだけのライフスタイル」のことらしい。
ネーミングの由来は色々とあるようですが、さんざん実践してみた上で本人が一番しっくり来ているのはベーシックのB。つまり、「必要最低限の生活」という意図のよう。
9月10日の乙女座新月に向け、いて座のあなたにおいてテーマとなってくるのも、ちょうどそうした高村氏の考えと大きく関連してくるのではないでしょうか。
つまり、結局自分はどこを目指しているのか、そして自分の理想の生活にとっての「必要最低限」、あるいは「必要不可欠」とは何なのか。まずはそこを明確にしていくことから、あなたのBライフは始まっていくことでしょう。
生き物として正しいかどうか
18歳のときにはじめて学校から脱走して以来、後に画家として有名になる山下清は放浪、つまりあらゆることから逃げ出すことで自分を取り戻していったのだとも言えます。
戦時中は、拒否すれば非国民と見なされた徴兵検査からも逃げ出しています。
「上手に逃げよう」、そう語る山下清は、打ちあがる花火を好んで見に行った人でありましたが、彼にとっての必要不可欠は「絵を描き続けること」だったのかもしれません。
またその一方で、自分の身体を大切にするあまり、いろいろな健康法をつぎつぎと試して訳がわからなくなってしまったこともあったそうです。
「人間の頭をもった野生の動物」、山下清の話をいろいろと読んでいると、どうしてもそんなイメージへと収斂していきます。
今週のあなたもまた、そんな山下の爪のあかでも煎じて、生き物として正しい方へとどうか自分を導いてやってください。
今週のキーワード
「自然に行くのがいいんだな」