うお座
緊張から弛緩へ
変幻自在なスライム
今週のうお座は、硬くて立派な個人から柔らかくて透明な集合体へと姿を変えていくよう。あるいは、脳細胞が溶け出していくくらいの弛緩を引き起こしていくような星回り。
まじめに根を詰めて働いていると、自分はこれだけやっているのにうまくいかないのだとしたら、それはもう世の中が悪いのではないか、という気になってくるのではないかと思います。
けれど、いったんそう思い始めると、胸のあたりがぐーっと固くなってしまって、誰かをつい白い眼で見てしまったり、居心地が悪く感じられてきたりして、いよいよ閉塞して難しくなっていく訳です。
ただ、6日(水)からうお座で逆行中だった水星が28日(木)から29日(金)にかけて順行に戻り、うお座の守護星である海王星と再び近づいていく今週は、こうした「個(孤)」としての自分が溶け出し、朝の日差しをキラキラと反射しながら、うねりとなって踊り出していくように感じられていくことでしょう。
うまくいけば、それは水星逆行中の3週間を必要不可欠な“地団駄”とした上で、いよいよ本来の自分らしく、どんな型にもこだわらない変幻自在なスライムのように新しい季節を生きていく最初の一歩となるはずです。
ほろこぶままに任せて
弛緩と笑いは切ってもきれない関係にありますが、一方で現代人にとって笑いは文化ではなく、生理的に要求される日用品へと堕落してしまったように感じます。
ただ皆忘れてしまったことですが、もともと「笑」という字は神を楽しませようとする様子をいい、両手をふりかざして笑いながら舞う巫女を字形化したものでした。
神に訴えようと振り上げられた両手を表す竹かんむりの下の部分は、人が頭をかたむけ、身をくねらせる形。すなわち、言うべきことはあるが、何をどう言っていいのか分からない、その際に、まず内側から溢れてくるものを感じること。
そうしていると、心がふっとなごむ瞬間がやってくる。それは、意が神に通じた瞬間であり、硬直した意識や現状が割れ、自然とほころぶ「笑み」が浮かんでくる。
今週はそんな瞬間が不意に訪れるタイミングを伺っていくことになるでしょう。
今週のキーワード
笑う門には福きたる