うお座
宇宙的に捉えていくということ
宇宙人なら人類にどんな質問をするか
今週のうお座は、宇宙から来たインタビュアーのごとし。あるいは、自分自身に対する問いの解像度をあげていくような星回り。
だいたい宇宙からやってくるものと言えば、昔から一方的なメッセージだったり侵略者だったりと相場が決まっている訳ですが、それがもしインタビュアーだったら一体どんな質問を人類にぶつけてくるだろうか?
インタビュアーがよほど出来が悪くない限り、きっと「あなたはいま幸せですか?」とか「あなたは愛を信じますか?」といったトンマな質問はしてこないはずだ。
それよりもっと、即物的に「金・銀・銅・錫・鉄・アルミニウムのうち、好きな金属はどれか?」とか、「好きな匂いを1つ、2つあげてください」とか、これ以上分割できない元素のようなものを問う質問をしてくるような気がします。
そういう質問の方が、構えて作られた意図を超えたところでその人を構成している基本条件や個性、魅力みたいなものが立ち現れてくるのだろうから。
つまりね、即物的であるということは宇宙的であるということなんですよ、きっと。
いて座で新月を迎える今週のうお座は、自分自身をゼロ地点に置いて改めてこれから何を考え何をすべきか捉えなおしていく時。
その際いまという時間を宇宙の中で生きている生命体として自分を見ていくことができたとき、自然と口にする言葉や思い浮かべるべきイメージも定まってくるはずです。
キンゼイ博士のリサーチ
「実際にどうあるか」ではなく「どうあるべきか」で語られがちな問題には、多くの投影や思い込みが紛れ込みやすく、何かの拍子で拡散された間違った情報を信じて行動した結果、きわめて厄介かつ不自然な事態を招く、といったことが社会にはしばしばあります。
こうした傾向性について、例えば1950年前後にセックスについて1万8000人もの男女に調査したキンゼイも、調査結果をまとめたレポートの第一巻で、以下のように述べています。
「男性は、異性愛と同性愛という二種類に分離した個体群からなるわけではない。この世は善と悪にはわかれない。すべてが黒いわけでも、すべてが白いわけでもない。自然が不連続なカテゴリーとしてふるまうことがめったにないのは分類学の基本である。ただ人類だけが分類を発明し、事実をむりやり分類棚に押し込めようとするのだ。」
人もまた生き物である以上、人生にはあらゆるクレイジーな出来事が起こり得ます。ただ今週のあなたならば、周囲の誰も直接触れたがらないような話題や問題に偏見を持たずに光を当てていくことができるしれません。
今週のキーワード
ビル・コンドン監督『愛についてのキンゼイ・レポート』