てんびん座
力を抜いて視界をひらく
こちらは8月16日週の占いです。8月23日週の占いは諸事情により公開を遅らせていただきます。申し訳ございません。
目に映る大体のことは妄想
今週のてんびん座は、現代の狩猟採集民のごとし。あるいは、身の周りに溢れる恵みを豊かに受けとっていける自分に戻っていこうとするような星回り。
「地球にやさしく」「環境を守らなければ」と呪文のように繰り返す人に限って、身の周りの自然から受けとることが可能な恵みを最初から過小評価しているか、見えないふりを決め込んで、みずからリアリティを貧しくしてしまっているのではないでしょうか。
要するに、彼らは都市というものを人間の手で作りあげられたつまらない人工物だと妄信しているだけで、地球に生かされて生きているということが見えていないのです。
例えば、大都市では大気中に塵や埃が充満していますが、二時間も雨がしっとり降れば、雨水はほぼ真水に近い状態で地上に到達し、不純物を含まない雨水であれば、二か月間は保存がきくようです。また、都市に降り注ぐきつい日差しは、ラジカセや小型テレビをしばらくの間使えるほどの電気量をもたらしてもくれ、秋葉原で一万もしない価格で買える小さなソーラーパネルで簡単に自家発電することできるはず。
16日にてんびん座から数えて「自家発電」を意味する2番目の星座であるさそり座で上弦の月を迎えていくあなたもまた、自分のこころや暮らしを豊かにしてくれるものをきっちりと見定め、みずから手に入れていく気概を持つべし。
隙を見つける
武道の世界などでよく「隙をつく」と言いますが、これは吐く息と吸う息のあいだは、意識のコントロールがきかず、その一瞬だけまったくの無防備となるため、できるだけこの呼吸の隙を小さくしていかねばならないということが背景にあります。
ただ、そうして隙をつかれまいとして息を殺し、あるいは息をつめていると、つねに身構えっぱなしの状態となっていく訳ですが、現代人は真剣勝負をする相手や対象を持たないままに、とにかく隙をなくそうとして生きている人が非常に多いように感じます。
おそらく、身の周りにある自然を過小評価していたり、その豊かなポテンシャルに気が付くことができないのも、そうしてガチガチになっているからなのではないでしょうか。身構えっぱなしのガチガチ状態に身体が疲れてくると、今度は呼吸から弾力が失われ、いざという時の集中力が落ちたり、感受性の繊細さが失われ、いよいよ妄想ばかりで自然のことが分からなくなっていくのです。
現代人はそんな風にガチガチの人工物に取りかこまれたリアリティを生きざるを得ない傾向にある訳ですが、今週のてんびん座は、からだやこころにサッと隙が開けて、そこで自由で伸びやかな呼吸が戻ってくる感覚を求めていくのだとも言えるでしょう。
てんびん座の今週のキーワード
狩猟の際には妄想は脇に置いていくべし