てんびん座
無言の会話
※2021年3月1日~3月7日の週間占いは、公開を延期とさせていただきます。(2021年2月28日追記)
ただほわほわする
今週のてんびん座は、「春炬燵その人と居てつらくない」(佐藤智子)という句のごとし。あるいは、半分日常半分非日常のような日々を過ごしていくような星回り。
春が来ても仕舞いそこねたまま残っている炬燵には、どこか罪悪感を覚えてしまうもの。それでも今日こそはと思うと、また肌寒い日が来たりして、結果ずるずると残ってしまう。作者にはそんな春炬燵に一緒に足をつっこんでいても、一向につらく感じない相手がいると言うのだ。
恐らくその相手と居るときは自分を責めずにいられるのだろう。夜中に炬燵の上でどうしても食べたくなったアイスを食べてしまったり、食器を片づけないまま炬燵で寝てしまったとしても、だいじょうぶ。
過去に抱いた人には言えないこんな思いやあんな考えも、不思議とここなら吐露できる気がしてくるし、逆にどんな相手の話もそういうこともあるのかしらと鷹揚に聞ける気がしてくる。
と、なんと春みたいにおめでたくて、ほわほわとした愛の表現だろうか。
27日にてんびん座から数えて「精神と時の部屋」を意味する12番目のおとめ座で満月を迎えていく今週のあなたもまた、やさしく包み込むように自分自身の頑なな部分を許してほどいていくことができるかも知れない。
過去との共生
どんな人の中にも、自分を支え続けてくれている記憶というものがあります。ただ、それは滅多なことでは思い出せず、普段の日常では影に潜んで、まるでいない振りをしている。
けれど、どんなに鋭い痛みであれ、思い出すのも苦しい後悔であれ、その「過去」なしには現在の自分はありえないのだと感じているのであれば、その苦しみの記憶はあなたの側からけっして離れていくことはなく、ときどき不意に思い出しては、そうした「過去」と共生していかなければなりません。
なんとなく、炬燵に一緒に入っているくらいの距離感で居ても、つらくないように感じるくらいまでには。
今週のてんびん座は、そんな風にしてまたひとつ、ささやかながら自分自身と仲直りしていくことがテーマとなっていくでしょう。
今週のキーワード
過去を認めて居場所を与える