てんびん座
波動を整える
黙って、笑わず、真摯に向き合う
今週のてんびん座は、校閲室の静謐にして神聖な時間のごとし。あるいは、他の誰かの手によって、この世界は絶妙な均衡が保たれているのだと確信していくような星回り。
作家・小川洋子さんが、かつて新聞のエッセイのなかで、ある校閲部署を見学したときの印象を「神聖」と表現されていました。
たしかに、校閲室ではみなお坊さんのように黙って、笑わず、真摯にゲラを読んでいて、時おり電動鉛筆削りのじょわーっという音が響くばかり。
でも、書き手だけでなくこうして他人の書きものに粛々とツッコミを入れていく校閲者がいてくれるおかげで、売り物としての本のクォリティーは保たれ、ひいては文化が文化であり続けることができている。
そう思うと、あながち先の印象は単なる印象をこえた、本質をついた鋭い直観であるように思われてきます。
29日(日)に自身の星座であるてんびん座で新月を迎えていく今週のあなたもまた、自分のことを思ってくれている誰かとのつながりをどれだけ「神聖」なものとして感じられるかが問われていくことでしょう。
類は友を呼ぶ
アマチュア無線を趣味にしている友人に、以前その魅力について聞いたことがありました。
曰く、無線通信の本質は、何といっても「話すことの純粋な楽しさ」にあるのだそうです。そこにじっと耳を傾けることで、自分の内側までスッと澄んでいくような感覚がしてくるのだと。
そうして耳を澄ませていると、次第に無線の相手が「何を」語っているのかではなくて、「どのように」語っているのか、その微妙なムードや調べに注意がいくのだとか。
あるいは、宇宙を通すことで「類は友を呼ぶ」ことをより実感する形で、自分の出しているそうした微妙な周波数に気付いていけるということも、その醍醐味なのかもしれません。
今週のてんびん座も、どんな形であれ、友や彼らとの交友こそが自分のとってかけがえのない財産なのだということを改めて感じていくことができるはずです。
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